中国・国内消費てこ入れで休日数増加、地方政府財政への支援も
【東方新報】中国は2025年から、国民の祝日を2日間増やすことを決定した。複数のアナリストはこの動きを、高まる世界情勢の不確実性を踏まえ、国内消費を直接的に促進しようとする中国の政策アジェンダの一つであろうと分析している。 国務院は12日、春節(旧正月、Lunar New Year)の休暇を、これまでは休日とは規定していなかった除夜(旧正月全日)を、振り替え日を伴わない休日と定め、合計3日から4日に延長した。また、労働節の休暇もこれまでは休日でなかった5月2日(メーデーの翌日)を、振り替え日を伴わない休日として追加した。 「中央財経大学(Central University Of Finance And Economics)」の劉春生(Liu Chunsheng)准教授は「この決定は人びとの余暇時間の増加というニーズに応えるだけでなく、ここ数年の休暇中の消費が活況であることを踏まえ、個人消費を促進し、経済全体を安定させるのに役立つ」と見ている。 また複数のアナリストも、休暇の延長は、需要の不足を改善するための様々な政策措置に続けて、さらに直接的な消費促進策だと言う。 政府は9日には、住宅購入費用の軽減策と資本市場への資金流入策に続けて、経済発展のための地方財源の確保のため、地方政府の「隠れ負債」を補う目的の10兆元(約216兆2190億円)の新たな財政資金を割り当てている。 UBSインベストメント・バンクの中国チーフエコノミスト・汪涛(Wang Tao)氏は「住宅市場と株式市場の安定策は、資産効果を通じて消費を促進する効果はあるものの、人びとが望んでいるのは、依然として家計収入や消費補助、雇用支援策だ。これらの措置については25年の両会(全人代と政治協商全国委会議)で発表される可能性がある」と見ている。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。