【香港】政策金利引き下げ、プライムレートも
香港金融管理局(HKMA)は8日、香港の政策金利の基準金利を0.25%引き下げて5.00%にすると発表し、即日実施した。米連邦準備制度理事会(FRB)が現地時間7日に連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利下げを決めたことに伴う措置。市中銀行も追随して最優遇貸出金利(プライムレート)を引き下げる。 FRBによる利下げは9月に続き2会合連続。短期金利の指標フェデラルファンド(FF)レートの誘導目標を4.5~4.75%とした。 通貨の香港ドルが米ドルとのペッグ制(1米ドル=7.75~7.85HKドルの連動相場制)を採用している香港は、FRBの政策金利動向にその都度追随している。 金融管理局は、米国の利下げペースには不確定要素が多いほか、主要経済圏の金融政策にも一致しない点があると指摘。今後も市場の動向を注視していくとする一方で「米国の利下げ決定が、香港の金融や通貨の安定に影響を及ぼすことはない」と強調した。 香港の最大手銀行である英HSBCホールディングス傘下の香港上海銀行(HSBC香港)は同日、プライムレートを0.25%引き下げると発表した。香港経済日報によると、下げ幅は市場予測を上回った。中国本土系大手の中銀香港、英系大手のスタンダード・チャータード銀行(香港)など他行も追随した。 HSBC香港はきょう11日からプライムレートを5.375%とする。中銀香港は同じく0.25%下げて11日から5.375%に、スタンチャート香港も0.25%下げて11日から5.625%とする。 HSBC香港の林慧虹(ルアン・リム)香港地区最高経営責任者(CEO)は「米国の利下げに加え、経済や市場環境など複数の要因を考慮して決定した」とコメントした。