「今後の芸能活動についても支障なく続けられることに」…をなぜ自分で言えた? 中居正広と松本人志に共通する「不信感」の正体
そして1月9日、中居さんは公式サイトで、「お詫び」と題した文章を公開。報道内容には「事実と異なるもの」もあるとしつつ、「トラブルがあったことは事実です。そして、双方の代理人を通じて示談が成立し、解決していることも事実」とした。 また、「示談が成立したことにより、今後の芸能活動についても支障なく続けられることになりました」と報告。フジテレビ関係者については「当事者以外の者の関与といった事実はございません」とした。
謝罪文を読むかぎり、中居さん自身は、芸能活動の継続に前向きだ。しかし、SNS上では、批判的な反応が多い。 ■松本人志も、復帰に意欲を見せる 本人は意欲的ながら、ネットユーザーからは反感を買っているという点で思い出すのが、2023年末に「文春砲」が放たれ、翌年1月から活動休止している松本さんだ。 2人の事案は、大手事務所の看板タレントによる女性スキャンダルとあって、当初から比較対象にされてきた。また、どちらのケースも、部分的な否定と肯定を行っている。
今回の「お詫び」では、トラブルそのものは認めつつ、暴力行為については事実ではないと説明。しかし具体的に書かれていないため、読者は「真実はどこにあるのか」が読み取れず、「結局何が言いたいのか」といった読後感を覚えてしまう。 松本さんの裁判終結にあたり、代理人弁護士から出されたコメントも、会合への出席を認める一方、「強制性の有無を直接に示す物的証拠はないこと等」を確認したというものだったが、これもどこか奥歯に物が挟まった表現に感じさせた。
極論を言えば、文春をはじめとする各種報道の「ここは正確」「ここは不正確」を、1文ごとに赤ペンを入れつつ反論するしかない。 しかし、おそらく守秘義務や被害者保護などの観点で難しく、こうしたモヤモヤの残る文章となるのだろう。フジテレビの声明が、よく頭に入ってこないのも、同様の理由と考えられる。 ただし、臆測が急速に広まるSNS時代において、重要なのは「早期かつ具体的にファクトを伝える」ことだ。その点において、中居さんと松本さんのケースに共通する「『疑惑』のまま越年した」ことは、今後に影を落とす可能性がある。