勘三郎さん みこしで偲ぶ 松深会がお練りで感謝 長野県松本市
長野県松本地域のみこし愛好者でつくる信州松本松深会(しょうじんかい)は、7月14日に松本市の松本城本丸庭園で開かれる「十八世 中村勘三郎を偲(しの)ぶ会」に、ちょうちんをたくさん付けた「萬灯(まんとう)みこし」を出す。信州・まつもと大歌舞伎の開催に尽力し、平成24(2012)年に亡くなった中村勘三郎さんの13回忌をしのび、約80人が勘三郎さんの写真を飾ったみこしを担ぐ。 松深会は信州・まつもと大歌舞伎が始まった平成20年の登城行列からみこしを出し、生前の勘三郎さんを知る会員が多い。勘三郎さんが松深会のみこしを気に入り、東京・浅草の平成中村座公演でもみこしを出すようになったエピソードは会員たちの誇りだ。 みこし中央の堂に勘三郎さんの写真をはめ込む作業が26日夕、深志神社(深志3)境内の倉庫で行われた。1枚は紋付き姿、もう1枚は松本城を背景に撮影された写真で、地元カメラマンが撮影した。 写真を飾ったみこしは7月10~14日、信毎メディアガーデン(中央2)で開く勘三郎さんをしのぶ写真展(16日まで)の会場に展示する。14日午後5時に会場を出発し、本町通り、大名町通りを練り歩く。6時半に松本城本丸庭園に到着し、7時にしのぶ会が始まる。 勘三郎さんと親交のあった松深会会長の髙田裕任(ひろただ)さん(77)は「松本に歌舞伎の文化を根付かさせてくれた勘三郎さんに感謝して担ぎたい。遺志を継いでいきたい」と話している。
市民タイムス