働く人のドラマ「ハケン占い師アタル」杉咲花の超能力が職場救うか
杉咲花主演のドラマ「ハケン占い師アタル」(テレビ朝日系、木曜21時)が24日、第2話を迎える。このネット時代、視聴率だけがドラマの人気を判断する尺度とはいえないかもしれないが、第1話は12.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と今期の民放ドラマの中でも好成績でスタートしているだけに今後が注目されるところだ。 ちょうど今夜は同ドラマの放送がサッカーアジアカップの準々決勝「日本×ベトナム」戦中継の直前にあたる。あるいはリアルタイムで少し前からチャンネルを合わせる視聴者もいるかもしれない。そんな視聴者の目にとまることができるか。
杉咲の演技力が今後の人気を左右するか
同ドラマは、古くは「ADブギ」「十年愛」「GTO」、近作では「家政婦のミタ」「過保護のカホコ」などで知られる売れっ子脚本家の遊川和彦氏が脚本のみならず演出まで手がけ、杉咲演じる特殊能力を持つ派遣社員の的場中(まとば・あたる)が、派遣先のイベント会社「シンシアイベンツ」を舞台に働く人々の悩みを解決していくオリジナルの異色作。閉塞した会社に風穴を開ける“働き方改革”ドラマとのことだ。 全般的にコメディータッチで楽しく見やすくまとめられているが、ニット帽にまん丸なラウンド型のサングラス、コート姿で無表情な通勤時のアタルのたたずまいはシリアス。実は、目を合わせると人の原風景はじめいろいろなことが見えてしまうという能力の持ち主で、基本的には明るい役なのだが、通勤時のアタルはどこか不気味さを醸し出し、ドラマが持つテーマが軽さ一辺倒ではないことを象徴している。職場で仕事が始まるとボブヘアにニコニコ、楽しそうに働くアタル。そして占いをするときは、とたんに横柄な態度に変わる。そのギャップを、杉咲がどこまで演じることができるかが、今後の人気の浮沈に影響しそうだ。
初回は志田未来の好演光る アタルとのコントラスト面白く
17日に放送された第1話は志田未来演じる先輩で同僚の正社員、神田和実がキーパーソンだったが、神田とアタルとのコントラストが面白く、ドラマを引っ張った。何をやってもどこか自信がなく、決断力のない和実役を志田が好演していた。 「シンシアイベンツ」には、和実以外にも“こういうやつ、いるよね!”という、わかりやすいキャラクターがそろっている。さまざまな世代、さまざまな立場の社員たちの抱える問題や悩み、試練などを通して、アタルがどのように彼らを救い上げていくのかが、このドラマの大きな見どころだ。