3戦連続でセットプレーから失点中の湘南。主将キム・ミンテが語る“個”の重要性「0.1秒でも遅れてしまえば失点につながる」
「立ち位置の問題もある。ただ...」
7月以降の公式戦、10試合を6勝1分3敗で戦い、17位からの浮上を目指す湘南ベルマーレ(18~20位が降格圏内)。ただ、直近の4試合は3敗と成績は下降している。要因は、セットプレーの守備の脆さだと言えそうだ。 【画像】ホーム平塚に集結!最後まで声援で後押しした湘南ベルマーレサポーター! 8月17日の柏レイソル戦(1-2)後の3試合、8月21日のガンバ大阪戦(3-2)、8月24日の名古屋グランパス戦(0-1)、8月31日のサガン鳥栖戦(2-1)はすべてセットプレーから点を失った。流れのなかでは良いディフェンスを見せているだけに、セットプレーで相手の高さを抑えきれずにいる現状はもったいないように映る。 3バックの中央で守備を統率する主将のキム・ミンテも、早急な改善が必要だと感じているようだ。 「チームとしての形や約束事も大事ですが、個人的には、選手個々が集中して、やられてはいけないという意識を強く持って準備することがより重要だと思います。特に、今は一番やられてはいけない、中央で相手に合わされる形が続いている。僕も含めて、もっと詰めていかなければいけません」 湘南はゾーンマーク(個々にマークをつけるのではなく、各選手の持ち場を決めて、構えて守る形)を基本にしつつ、相手の要注意人物にマンマークを付ける形で対応している。 ゾーンディフェンスのデメリットは、マンツーマンに比べて責任の所在がはっきりとしないところにあるだろう。互いの間に相手に入られた時、どちらの選手が対応するのか。どこに、どのタイミングで相手が来るのかを予測できなければ、競り遅れてピンチを迎えてしまう。だからこそキム・ミンテは「個々の集中が大事」と語るのだ。 「立ち位置を決めたうえで、相手がどこに入ってくるかを分かっていないと、0.1秒でも遅れてしまえば先に触られて失点してしまう。もちろん、相手のキッカーの利き足によって、ゴールに近いところで守るのか、少し離れて守るのかなど、立ち位置の問題もある。ただ、結局は個々が強い意識を持って臨まないとやられてしまう。若い選手も多いので、僕がしっかりと声をかけていきたいです」 湘南の主将はセットプレーの守備の改善に寄与しつつ、流れのなかでのディフェンスの堅さも維持できるか。2週間のブレークを挟んで迎える次節、9月14日のアルビレックス新潟戦でその兆しを見せてもらいたい。 取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)
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