ガンバ大阪が秘策で横浜F・マリノス撃破!
アディショナルタイムの4分間を含めて、まさに防戦一方になった最後の約20分間で、キャンプから求めてきた「アグレッシブさ」や「必死さ」が具現化されたことに、宮本監督はほんのちょっとだけ満足げな表情を浮かべた。もちろん選手たちは自己採点で百点満点を与えない。遠藤が代弁する。 「チームとして上手くボールを回す時間がちょっと少なかったし、どんな相手に対してもボール支配率では上回りたい(同試合は35%)と思っているので。反省すべき点は多いですけど、シーズンの最初は結果が自信を与えてくれる、という意味で言えば、開幕戦で勝てたことは非常に大きいと思う」 入念に準備を施してきたマリノス対策が、百戦錬磨の大ベテランだけがもつ叡智との融合で鮮やかに奏功した。さらには勝って兜の緒をしめよ、とばかりに課題をも突きつけてくれた。2015シーズンの天皇杯制覇を最後に、通算9個のまま増えていないタイトル獲得へ。王者からもぎ取った白星は、捲土重来を期す西の横綱にさまざまな相乗効果をもたらすはずだ。 (文責・藤江直人/スポーツライター)