“東大→ハーバード”最年少市長・髙島崚輔が重視する「対話のサンドイッチ」、きっかけは「ハーバード寮閉鎖」
弱冠26歳、歴代最年少で、兵庫県・芦屋市のトップに就任した髙島崚輔市長。市政で重視するのは「意思決定を対話で挟む」ことだという。未経験で市長となったおしゃべりな異才に、コミュニケーションの極意を聞いた。 (聞き手:篠原梨菜TBSアナウンサー) 【写真を見る】“東大→ハーバード”最年少市長・髙島崚輔が重視する「対話のサンドイッチ」、きっかけは「ハーバード寮閉鎖」 ■「一番大事なのは市民との対話」最年少市長が意思決定で大切にしていること 紺色のジャケットを着て現れた若き市長は、取材が始まると「ジャケットのボタンは開けておきましょうか。胸襟を開いて話しますよ」と笑顔を見せた。話し出すと軽快な関西弁が止まらない。 芦屋市長に就任して1年。髙島市長は「何を大事にしているのかという価値観が、やっと伝わってきた」と振り返る。様々な意思決定を迫られる市長という立場で、何を重視して決断を下してきたのか。 「とにかく市民に対してちゃんと説明できるかが一番大事だと思っています。市役所の意思決定事項は30年、40年先にも影響がある。将来生まれてくる子たちも含めて『なぜあのときああしたんですか』と聞かれて、きちんと伝えられるかが一番大事です。 今後どんどん人口が減っていく中で『今までできたことができなくなる』という難しい決定をしなきゃいけないことも増えてくると思います。そういうときに、それが市民にどう影響するかをどうやって説明をして、理解してもらって、応援してもらうか」 ──市民の意見をどう取り入れて、かつ意思決定するか。難しそうに感じますが、意識していることはありますか? 「意思決定を対話で挟むことでしょうか。市長は、一定数反対する人がいる難しい話を決めることが仕事なので、当然『なんでそんなことやったん』とか『反対やわ』って思う人も絶対いると思います。そのときに『理解してください、以上!』みたいにすると、納得を得られないことが多い。 そうではなくて、まず大きな方向性を打ち出し、それに対して『どう思いますか』と対話する。それを踏まえて意思決定は自分たちの責任でやって、その後に『こういう声があって、こういう理由で意思決定したんです』ってもう1回対話をするんです」