屋根に「太陽光パネル」ってコスパ良いのでしょうか? 最近電車に乗っていると、よく屋根に設置されているのを見かけます。「余剰電力」を売って元を取ることも可能ですか?
最近電車に乗って外を見ていると、屋根に太陽光パネルが設置されている家を見かける機会が増えたと感じる人も多いのではないでしょうか。また、2025年度から、東京都内で新築住宅を建てる場合は太陽光パネルの設置が義務化されるなど、太陽光パネルに関する話題をよく見聞きすることもあるかもしれません。 本記事では、太陽光パネルの設置費用や注意点、設置することでどれくらい経済効果を得られるのか、筆者の経験も踏まえて解説します。 ▼エアコンを「24時間」つけっぱなしだと、電気代はいくらかかる? 1ヶ月の電気代を試算
太陽光パネルの設置費用の目安
太陽光パネルの設置にあたり、気になるのは費用面でしょう。取り付ける屋根の形状やパネルの容量によって費用は変わります。筆者が太陽光パネルを導入したときの例を紹介すると、5kWの容量があるパネルで135万円でした。この金額が高いか安いかは状況によって変わってきますが、おおむねこれくらいの費用感を見ておけばいいのではないでしょうか。
太陽光パネルはコスパがいいのか
太陽光パネルを設置する理由の一つとして、売電収入が得られるというのがあります。自宅で日中に発電した電気が余ったら買い取ってもらえる制度ですが、買取価格は設置年度によって変わります。仮に2024年度に太陽光パネルを設置した際、余剰電力を買い取ってもらう価格は、10kW未満の場合、1kWhあたり16円です。 もし自宅に5kWの太陽光パネルを設置し、年間の総発電量が約4500kWh、そのうち15%を自宅で消費して余りを売却したら、3825kWhを売却できる計算となります。これを1kWhあたり16円で売却した場合、年間6万1200円の収入です。 太陽光パネルの設置費用が前述した135万円に到達するには22年かかる計算となります。売電で元を取ることは現実的に厳しいかもしれません。 ただ、蓄電池を合わせて設置することで災害時の備えにもなりますし、上手に活用すれば電気代を限りなく安くすることができます。節約した電気代および売電と、太陽光パネル代の設置費用を考慮すれば、得られる経済効果は高いといえるでしょう。 また、電気代が上がっている現在では、売電よりも自家消費するほうが費用対効果は高いと言われていますので、そのために設置するというのも一考でしょう。