柔道パリ五輪王者参加イベントでまさかの“確定ルーレット”演出 鈴木桂治監督は笑って容認「めっちゃツボ」主催・野村忠宏氏は悩みつつ断行
柔道男子で五輪3連覇の野村忠宏氏(49)が主催する「野村道場」の柔道教室イベントが7日、横浜武道館で開催された。ゲスト講師として、それぞれパリ五輪金メダリストの角田夏実(SBC湘南美容クリニック)、永瀬貴規(旭化成)、出口クリスタ(カナダ)、さらに日本男子の鈴木桂治監督が特別参加。約250人の子どもたちが参加したほか、保護者や一般客が約2000人詰めかける大盛況ぶりとなった。 【写真】まさかの“いじり”演出wwwドンマイ「パリより酷い」 パリ五輪の記憶も新しい中、まさかの演出で会場が沸いた。講師がそれぞれの得意技を披露する中、野村氏の速くて強い背負い投げを受ける相手を決める際、大型ビジョンにどこかで見たことのあるルーレットが出現した。デジタル映像で「90+」などが回った後、あらかじめ決まっていたかのように、現在YouTuberとしても活躍している「ドンマイ川端(川端龍)」でストップ。ドンマイは「パリより酷い」と、何かを暗示するような捨てセリフを吐いた後、野村氏の強烈な背負い投げを受けてもん絶していた。 パリ五輪で大きな話題となった混合団体戦決勝の日本対フランス戦で、代表戦を戦う階級を決める際に“リネール確定ガチャ”などと揶揄されたデジタル画面上でのルーレット抽選をオマージュしたものだったが、同試合に出場していた当事者もいる中でのまさかの“いじり”演出とあって会場は爆笑に包まれた。 イベント運営スタッフによる発案だったというが、野村氏は「ふざけてるかな…。今日まであれを使うかどうか悩んでいた」と内情を明かしつつ、「(一般的な)柔道教室はどうしても静かに淡々と進んじゃうが、盛り上げたり、観客の人も来て良かったなという時間をつくるのが我々のテーマだったので」と、普段柔道に親しみのない層もターゲットにした競技普及を目的とするイベントだからこそ、そのまま断行したと説明した。 パリ五輪で、男子代表監督として指揮を執っていた鈴木桂治氏は「(参加者に)めっちゃうけてましたね。めっちゃツボでした」と笑って“容認”。もちろん五輪本番は真剣勝負に徹していたが、大会後に日本国内での思わぬ反響も目の当たりにしただけに「(この演出は)面白かった。みんな(ルーレットのことを)知っているので。子どもたちもワーワー騒いでいたので」と前向きに受け止めた。 パリ五輪では2連覇を果たした永瀬、阿部一二三の活躍や、階級の垣根を越えて団結し戦い抜いた混合団体戦での好勝負連発など、日本国内でも大きな注目を集めた。熱狂の余波について、鈴木監督は「やっぱりある。(今日会場に)入ってきた瞬間にワーッとなるし、それが1年後も(同じように)あるとは思えない。今のうちに(五輪で)着いた火をどれだけ大きくするかが(柔道界として)やっていくべき事。こういう活動をできる人がやっていただくのは現場の人間からするとありがたい。少しでも着いた火を絶やさないようにしたい」と語った。