静岡県警本部長「警察組織の『納得と共感』得るために」署協議会の意義解説 大学生に講義「闇バイト」注意呼びかけも
静岡県警の津田隆好本部長は22日、警察の治安対策や職務の魅力を説明する講義を藤枝市の静岡産業大藤枝キャンパスで行った。SNSを介した「闇バイト」「サイバー犯罪」への注意を呼びかけたほか、警察は「さまざまな県民の意見を聞いて、その考えを受け止めて活動している」として、県内28署の各地域の住民代表で組織する警察署協議会の意義を具体的に解説した。 津田本部長は、警察組織への「納得と共感」を得るために重要な制度として公安委員会と署協議会があると説明。先日出席した三島署協議会に地元の日大生が参加していたのを挙げ「署協議会は世界でもあまり聞かない制度。皆さんも学生として関心を持ってほしい」と求めた。 犯罪被害者支援は重要な職務と強調。京都府警警務部長時代、交通事故で亡くなった子どもの母親の思いなどを受け止め、府警内外にヒマワリの種を植える活動を広げた経験を振り返り「元気だったら今、皆さんと近い高校生。命と交通安全の大切さを理解してほしいといろいろな場で話し続けている」と説明し、「摘発だけでなく、遺族の精神的ケアもするのが警察。いろいろな関わり方があると思うので、関心を抱いてくれた上で、納得と共感を持ってくれたら」と願った。 3年生の岩崎教祐さん(21)は「誠実に話してくれる姿が印象的だった。警察もチームで取り組む印象が新たに持てたし、福利厚生面は時代に応じ変化していると感じた」と話した。
静岡新聞社