海外からも人気のSNS絵師・鈴木セイゴが浮世絵風イラストにたどり着くまで
◇死ぬ直前まで大好きな絵を描き続けたい セイゴさんのイラストは、和モノをモチーフにしているだけに、海外の方からの問い合わせも多いそうだ。そこへの興味の原点を聞いた。 「子どもの頃は『千と千尋の神隠し』のような和洋折衷な感じが好きでした。大人になってからは、黒澤明監督の映画が好きになって、たくさん見るようになってから、和モノの魅力が自分の中に染みついていきました。 黒澤明監督の世界観がすごく好きです。あれこそ純粋な和モノじゃないですか。その純粋な和の世界観のなかに、金髪の女の人を入れていったり、現代のものを加えてみたりっていう、自分なりのアレンジをしながら楽しんでいます。 じつは、歴史は苦手でそんなに詳しくないので、“海外の方にウケそうな、昔の日本っぽい世界観に現代の要素を入れて違和感を作る”、みたいなのが好きなんだと思います」 話題を変えて、今ハマっていることはないか聞いてみた。 「絵でも描いたんですが、バイクにハマってます。最初の頃はバイクが欲しくて、欲しい気持ちを抑えるためにバイクの絵を描いてたんですよ。子どもの頃とやってることが変わらないですね(笑)。でも、描いているうちにどんどん欲しくなって、夜も眠れなくなっちゃって。それだったら“もう買ったほうがいい”と思って買いました。今はバイクに乗ることが趣味です」 最後に今後の野望を聞くと、「大好きな絵をずっと描き続けること」という果てしない答えが返ってきた。 「絵を描いている時間が一番幸せを感じるです。自分には絵以外、何にも取り柄がないので、せめて絵だけは誰にも負けたくないっていう一心でやってきました。だから、絵を描いてお金を稼ぎたいとか、絵を描いて有名になりたいっていうわけではないんです。 とにかく、自分が欲しいのは絵を描くための時間。夢と言えるかはわからないですが、死ぬ直前まで大好きな絵を描き続けたいですね」 (取材:山崎 淳)
NewsCrunch編集部