【独自解説】法律や憲法の上に存在する“十大原則”とされる「掟」…内部協力者が告発する北朝鮮の“リアル”…大量の公開処刑や餓死者続出でも「北朝鮮に人権侵害はない」!?
石丸氏によると、「北朝鮮に人権侵害はない」と主張しているとのことです。どういうことかというと、北朝鮮の統治システムに特徴があり、「各法律」や「憲法」のさらに上に「掟」=党の唯一的領導確立の“十大原則”があるということです。「十大原則」とは、労働党の最高指導者に対する国民の行動規範だということで、「北朝鮮国民は最高指導者に対し絶対的に忠誠すべきだ」といい、従わない者は政治犯と見なされるそうです。石丸氏によると「“十大原則”に照らせば人権侵害はないという理屈」だということです。また、“十大原則”は、金正恩総書記になって改訂され「党の路線と方針、指示をまさに法として至上の命令として捉え、無条件に徹底して貫徹しなければならない」としています。さらに人の評価については、「党と首領に対する忠実性を尺度にすべての人を評価」とあります。
Q.“十大原則”は金正恩総書記以前からあったのですか? (石丸氏) 「元々は、1967年、金日成時代にソ連や中国の影響を嫌って、“金日成主義”でやらなければならない、と初めて打ち出したものです。その後、70年代に金正日氏が定めたこの“十大原則”の前身である『党の唯一思想体系確立の十大原則』がありますが、これは3代目を想定していなかったので、2013年6月に、金正恩時代に合わせて改訂しました。これには、『唯一、たった一人のリーダーに絶対忠誠しなさい、命がけでそれをしなさい』という条項が事細かく明記されています。そして恐ろしいところは、北朝鮮の国民は、学校・職場などすべての組織で、毎週1回必ず反省会をしなければだめで、そこで『先週1週間私は“十大原則”のこの部分を守れませんでした』と死語批判しなければいけません。それと、相互批判というものをしなければなりません。それは同じ組織の人に、『あの人は何ができていなかった』と批判しなければいけないのです。この十大原則に基づいて、忠誠心・服従の程度がどうであったか毎週チェックされます」
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