東大生の親も共感「子育て悩む人」にお薦めの3冊 我が子の成績を伸ばすための逆転の発想
■伸びる子どもに育てるにはどうするか 3 ドラゴン桜で学ぶ 伸びる子供の育て方 3冊目は、『伸びる子供の育て方』です。この本は、小学生から高校卒業までの長い期間、東大志望の生徒を含めた多くの子どもたちを指導してきたベテラン講師である川本雄介さんが、「伸びる子ども」の特徴と、その伸ばし方について教えてくれる本です。 小学生のみを指導をしている先生や、高校生だけを指導している先生は多いと思いますが、小学校から高校までの長い期間、生徒の指導を行っているというのはまれであり、だからこそ川本先生が語る話には説得力があります。
子育てに正解はありませんが、東大生の親御さんに話を聞くと、驚くほど「褒め上手」であることに気付かされます。 子どものいいところを見つけて、褒めて、伸ばしていく。子育ての基本とも言うべきことが、きちんと徹底されている場合が多いです。そのためには、「いいところを見つける目」が必要になります。 その目を養うための本が、この1冊です。この本では、「一見否定されがちだけれども、実は勉強に対して、プラスな要因」を教えてくれます。
例えば、「この問題わかる?」と聞かれて、「わかる!」と答える子よりも、「わからない!」と答える子のほうが、成績は上がりやすい、と書かれています。 知ったかぶりではなく、自分で納得するまで考えたいと思い、簡単に「わかった」と言わない子のほうが、成績が上がりやすい。だから本来は、「わからない」と答えた生徒のほうを褒めたほうがよいのです。 しかし実際に子どもに勉強を教えていると、「わかった!」と聞き分けのいい子のほうが、成績が伸びるのではと思ってしまいますよね。子どものいいところを、大人が潰してしまっているかもしれない、そんな可能性について、この本では語られています。
独り言が多い子はアウトプットが多いため、成績が上がりやすい。しっかり言い訳ができる子は、次は失敗しないための思考ができているため、成長が早い。こうした、われわれの常識とは逆の考え方を教えてくれるのです。この本を読んで、ぜひみなさんも「褒め上手」になってもらえればと思います。 ■正解がない分、頭を悩ませている いかがでしたか? 子育てに正解はないので、親御さんたちは悩むことも多いと思います。でも同時に、悩むということはとても大事なことだと思います。
東大生の親御さんたちは、「これが正解だ」というものを持っていない分、頭を悩ませている時間が長かったそうです。そして悩んだ分だけ、子どものことを思った行動をすることができる。これらの本を読んでも、「答え」が書いてあるわけではありませんが、ぜひ、読んで「悩んで」いただければ幸いです。
西岡 壱誠 :現役東大生・ドラゴン桜2編集担当