東大生の親も共感「子育て悩む人」にお薦めの3冊 我が子の成績を伸ばすための逆転の発想
子育てというのはとても難しいものです。正解はありませんし、Aくんに対しては正しかった子育てが、Bくんに当てはまるわけでもありません。 【写真】『「やってはいけない」子育て』(中山 芳一 著)では、子供に対するNGな接し方を紹介 さらに最近は核家族化が進み、1人っ子の割合も増えてきています。兄弟がいないなかで、どの育て方がいいのか、迷うこともあるでしょう。実際に「この育て方は正しいのでしょうか」と多くの親御さんたちから質問を受けます。 私たちは、東大生100人へのアンケート結果をもとにまとめた『「自分から勉強する子」の家庭の習慣』という本を作りました。今回は、その本を編纂している中で見つけた、東大生の親御さんの育て方の指針となっている考え方や、東大生の親御さんたちが共感し、実践している内容が書かれた3冊を紹介したいと思います。
■東大生の親は「子育ての不正解」を理解している 1 「やってはいけない」子育て 1冊目は、『「やってはいけない」子育て』です。東大生の親御さんたちに話を聞くと、「こういう子育てがいい」というような理想をはじめから持っていたわけでもなく、「この先生のやり方がいいと感じたので、それを真似た」と話す親御さんもあまりいない印象でした。 つまり、子育ての「正解」をわかっていて、行動していたわけではなかったようです。
しかし逆に、「こういうことはしないようにした」という「不正解」はわかっていたという人は、とても多い印象を受けました。そういう意味で、子育ては、「正解はないけれど、不正解はあるもの」なのかもしれません。 この本では、そんな「不正解」を教えてくれます。子どもの非認知能力について研究をしている岡山大学の中山芳一先生が上梓した書籍ですが、タイトルのとおり、中山先生の専門の観点から「やってはいけないこと」が、どの家庭でもよくあるような具体的な事例を引用しながら、説明されており、とてもわかりやすい内容になっています。
例えば、やってはいけない子育ての一例として、「子どもに対して『あなたの好きにしなさい』と言っている割には、子どもの好きにさせてあげられない」ということが指摘されています。 どの家庭でもよくある話ですよね。「何かやりたいことがあるなら、積極的にやりなさい」という割には、実際に「こうしたい」と言うと、「そんなのはダメ」と言ってしまうことはありますよね。 こうした事例を、非認知能力育成の観点から、アカデミックに説明してくれます。先ほどの例は「ダブルバインド」と呼ばれ、矛盾したことを押し付けてしまうことで、子どもにストレスを与えてしまうのだそうです。