【ハイライト動画あり】秋の再戦が待ち遠しくなる大熱戦。2点差決着の「慶應義塾大学×筑波大学」。第13回関東大学春季交流大会Bグループ
まずチーム文化のディフェンスで反撃の足場を築いた。先発を勝ち取った18歳FL中野誠章の的確なタックル。WTB渡邉匠のジャッカル。筑波大は堅守に阻まれ、序盤同様のモメンタムが生まれてこない。
そして前半18分頃にようやくファーストがあったスクラム。ペナルティはなかったが、慶大が強烈ヒットで体勢を崩し、優勢になった。
反転攻勢に出る慶大は、CTB今野椋平がファーストレシーバーとなりWTB渡邉匠の突破を演出。攻守が機能して前半23分に2連続トライを奪った。
さらに慶大はLO中矢健太が前半28分にジャッカル。ここからモールを組むと約30mの電車道。HO中山主将が前半31分にチーム3本目。
前半33分には慶大がスクラムでついに初ペナルティ。筑波大は挽回を狙ったブレイクダウンワークが反則になる悪循環。慶大がさらにモールで4本目。
序盤の劣勢をディフェンス、スクラム、モールを中心に跳ね返して4連続トライを返した慶大が、12点リード(26-14)で前半を終えた。
後半の開始20分間も慶大が主導権を握った。
大きな理由はスクラムの優勢。PR成田薫、HO中山主将、PR吉村隆志をフロントローとする慶大スクラムが再三ペナルティを奪い、エリアを前進した。
ラインアウトは安定性を欠く一方で、後半7分はスクラムからの展開でWTB依吹が左大外で後半1本目。後半17分にはスクラムPKの敵陣侵入から、NO8冨永万作が片手トライを決めた。
さらに1トライずつを取り合い、慶大のリードは後半25分時点で22点(43-21)だった。試合時間は残り約15分。慶大の開幕4連勝が見えてきた状況だったが――。
ウォーターブレイク後、筑波大の強力バックスが躍動した。
まずバックドアの大外展開からU20日本代表のFB増山将が突破。WTB大畑亮太が後半27分にチーム4本目を返した。ゴール成功。
これで15点差。まだ2トライ2ゴールでも届かない。
若手中心の筑波大は明らかにモメンタムが出て、雰囲気が変わった。慶大は手堅くプレーを切りながら、敵陣でスローペースにしたい状況だったが、反則を犯してしまい速攻を許す。