投打に安定感「DeNAは打線が投手を育てている。85年の阪神に似ている」と中田良弘氏
「SMBC日本シリーズ2024、ソフトバンク0-7DeNA」(31日、みずほペイペイドーム) DeNAが敵地で3連勝し、日本一に王手をかけた。牧の3ランなどで大きくリードすると、ジャクソン以下の投手陣が完封リレー。デイリースポーツ評論家の中田良弘氏は「DeNAは打線が投手を育てている」と語り、強力打線をバックにチームが着実に成長していることを認めた。 ◇ ◇ ソフトバンクは先発した大関が三回途中、筒香に中前打を許し、先制点を与えたところで降板した。 初回からピンチの連続で球数がかさみ、持ちこたえられなくなった感じだったね。それだけDeNA打線に怖さがあるということでしょう。四球が多かったのは、際どいところを狙った結果だったのではないか。 DeNA打線は中軸だけでなく、トップバッターの桑原が攻守にわたってチームを引っ張り、存在感を発揮している。 このシリーズは5試合すべてに1番打者として起用され、23打数9安打6打点。打率・391。守備でも好プレーを連発し、非常にいいムードをつくってチームの勢いを加速させている。 一方、第4戦で完封負けを喫し、打線が低調なフトバンクはこの日、1番に笹川を起用した。 このシリーズの1番打者は柳田、ダウンズに続いて3人目。これだけ見ても攻撃面で苦しんでいるのがよく分かる。 さらに4番比較ではオースティンの打率・462に対して山川は158。2連勝で威勢良くスタートしたソフトバンクだったが、立場は完全に逆転してしまった。 DeNAは投手陣も先発、リリーフともに安定感があるね。特にペナントレース終盤から崩れるケースが少なくなってきた。今は攻撃的な投球が目立ち、逃げないという印象だ。明らかにレベルが上がってきている。 よく「打線が投手を育てる」というが、今のDeNAはそういうチームかな。’85阪神がそうだった。どこか似たような感じがするね。