【ワイン愛好家向け】良質なボルドーワインが安く買える「アン・プリムール取引」の基礎知識
アン・プリムール取引の流れ
アン・プリムール取引とは、ワインがボトルに詰められる前の段階、つまり樽での熟成中のワインを先に購入する方法です。この取引により、ヴィンテージワインが公式にリリースされる前に、ワインへ投資することが可能となります。 (1)収穫と熟成開始 夏から秋にかけてブドウを収穫し、発酵を行い、熟成を開始します。 (2)アン・プリムール・テイスティング 翌年の春には、熟成中のワインのテイスティングイベントが開催されます。このイベントでは、ワイン批評家やジャーナリストが熟成途中のワインを試飲し、熟成後のワインを想定して評価を行います。 (3)価格の発表と取引開始 各シャトーが売り出し価格を発表した後、ネゴシアンや輸入業者を通じてアン・プリムール取引が始まります。 (4)追加熟成 ワインはさらに18ヵ月から24ヵ月間熟成を続けます。 (5) 市場リリース 熟成が完了したワインはボトル詰めされ、一般市場にリリースされます。
ボルドーワイン取引の「多層的なサプライチェーン」
ボルドーワインの取引は多層的なサプライチェーンを通じて行われます。このサプライチェーンには、シャトーから消費者まで多くの中間業者が関与し、それぞれが中間マージンを取ることで、役割が明確化され、需給の調整が行われ、結果としてワインの価格が安定します。 ワインは上流での取引価格の方が割安になりますが、一流のシャトーと直接取引ができるネゴシアンは多くのネゴシアンの中でもほんの一握りの数に限定されおり、人気のワインを確実に、かつ最も割安に入手できます。 スタニスラス・ダラモン カルペ・ヴィヌム・ザ・クラブ共同創設者 伯爵 今田 尚孝 カルペ・ヴィヌム・ザ・クラブ シニア・アドバイザー・ジャパン
スタニスラス・ダラモン,今田 尚孝