早大が春秋連覇 エース・伊藤樹が中2日で3安打無四球完封、明大の逆転Vを阻止【東京六大学野球】
◇12日 東京六大学野球秋季リーグ優勝決定戦 早大4―0明大(神宮) 2010年秋以来の優勝決定戦は早大が明大に快勝し、春秋連続で最多を更新する48度目の優勝を決めた。今季6勝のエース・伊藤樹投手(3年・仙台育英)が慶大戦から中2日で3安打無四球完封。早大は20日に開幕する明治神宮大会に出場し、今春の大学選手権決勝で敗れた青学大への雪辱を目指す。 大一番で早大の3年生右腕の伊藤樹が、明大の逆転Vを阻止した。王手をかけていた慶大戦に連敗してのプレーオフ。中2日で、三塁を踏ませない圧巻投球を見せて「何で、慶応戦でこのピッチングができなかったんだという自分への怒りもありますが、こういう完封ができて自信になります」と胸を張った。カーブなどの緩い変化球もうまく使って、5球団競合で楽天がドラフト1位指名した宗山も3打数ノーヒットに抑えた。 愛知コンビを中心とした打線がエースを援護した。2、5回の得点イニングは、主将で4番の印出太一捕手(4年・中京大中京)と楽天5位の吉納翼外野手(4年・東邦)が突破口を開いた。「きのうは、3連敗も頭をよぎる中で、このチームが始まってから一番の最高の練習をしようと言ってやりました」と印出主将。くしくも、チームが昨秋スタートしてから、ちょうど1年だった。緩んでいた気を引き締め、原点に戻って汗をかき、曇りのない気持ちで大勝負を迎えた。 胴上げされた小宮山悟監督は「選手がどうしたら勝てるかを考え、満点をあげたいぐらいの試合。彼らを誇りに思う」と喜んだ。9年ぶり6度目の春秋連覇は、明大に並んでリーグ最多となったが、この秋の目標は日本一。今春の大学選手権決勝で負けた青学大へのリベンジのチャンスを手にした。小宮山監督は「決勝で青山学院と対戦し、今度こそ、東京六大学の代表として優勝できるようにしたい」と力強い声を神宮に響かせた。
中日スポーツ