24年シーズン3勝・川崎春花の14本を分析! なぜ1WもUTもアイアンも古いモデルを使うのか?
2024年シーズンに3勝を挙げた川崎春花。彼女のセッティングを撮影すると、独特過ぎるスペックを発見。その詳細をレポートしたい。 【写真】川崎の14本全部見せます! ドライバーとFWとアイアンの打痕がスゴ過ぎた ドライバーでは2020年モデルの『SIMグローレ』(10.5度)をジュニア時代から使い続けている。シャフトはオーダーメイドの『イミドアンドサンズプロト』を採用。重さ約54g(カット前)でフレックスSRで設定。先中調子で球は上がるが、方向性が安定するのが特徴だ。 3W・7Wでも『SIMグローレ』(15・21度)をジュニア時代から使用し続けている。7Wのシャフトでも『イミドアンドサンズプロト』を採用。地面から打つ7Wはややダウンブローに捉えたいため、中調子に設定されている。そんな彼女のクラブについて、クラブフィッターの吉川仁氏に詳しく分析してもらった。 「ウッド系全てで使用する『SIMグローレ』はつかまりが良くて球が上がりやすいヘッド。小さい体でドローボールで飛ばすタイプですが、ヘッドでつかまる感覚があると思います。ロフトを立てながらシャロー軌道に振るので、先が動いてロフトが寝てしまうシャフトを使っていません。5Wがないのは、7Wでも同じ飛距離が出るからでしょう」 5U・6Uでは『スリクソンZX MK II』(25・28度)ヘッドに『スピーダー TRハイブリット 75S』シャフトを採用。「ユーティリティでも入射角が緩やかでしょうね。先端剛性が高い中元調子シャフトで振り遅れて当たるので、下から入るミスを防げますね」。 アイアンは2018年発売の飛距離が出る軟鉄鍛造アイアン『ミズノプロ 719』を使用。「軟鉄鍛造ですが、ヘッドがやや大きめのやさしいモデルですね。アイアンもシャローな軌道で当たるので、低重心のヘッドじゃないとスイングに合わないと思います」。 ウッド系が2010年発売の『SIMグローレ』で、アイアンが2018年発売の『ミズノプロ719』と古いモデルを長く使用するのはなぜだろうか? 「メーカーはバラバラで古いモデルですが、長く使い続けたうえで芯に当てやすいヘッドだから、スイングでイメージする距離感が合いやすいのでしょう。シャフトも一見バラバラですが、先端が動き過ぎずタイミングが取りやすいモノで統一しています。だからこそ、迷いなく振り切れるのだと思います」 ジュニア時代から同じモデルを長く使い続ける川崎。気に入ったモデルを使用する徹底ぶりこそ、強さの秘密かもしれない。 【川崎春花のクラブセッティング】 1W:SIMグローレ(10.5度/イミドアンドサンズプロト) 3W:SIMグローレ(15度/アッタスMB-FW S) 7W:SIMグローレ(21度/イミドアンドサンズプロト) 5・6U:スリクソンZX MK II(25・28度/スピーダー TRハイブリット 75S) 6I~PW:ミズノ ミズノプロ 719(レクシアIL7・LT) 48・52・58度:JAWS RAW(48度/レクシアIL7・LT、52・58度/N.S.PRO 850GH neo) PT:オデッセイ Ai-ONE MILLED SIX T CH BALL:ブリヂストン ツアー B X ◇ ◇ ◇ 桑木が曲がらない原因は打痕だった? 関連記事【マジか? 年間3勝の桑木志帆が曲がらない要因はフェース面に付いた“赤印”!? それってホント?】を読めば、秘密がわかります。