目指せグランプリ出走! 鞍上が推進するライラックの〝選挙活動〟/新人記者のトレセン日記
【新人記者・栗栖歩乃花のトレセン日記】 早いことにもう12月も目前。一年を締めくくる有馬記念に向けたファン投票が行われています。出走意思のある馬の上位10位以内が手にできる優先出走権。十分な賞金を持っていない馬にとっては、1票でも多く投票してもらうことが夢のグランプリ出走へとつながるのです。そんな中、ライラック(牝5・相沢)は厩舎全体で有馬出走のための〝選挙活動〟に力が入っています。 相沢調教師は「(有馬記念に)行きたいですね。一番適性がありそうなので」と笑顔。前走後も「反動なく順調」だそう。中尾助手も「前走から有馬記念まで間が空いているので、今は気持ち的にリラックスできるように楽をさせて、これから競馬に向けて上げていく予定です。2回使って体はできていますよ」と望んだ舞台へ行く準備は万全です。 しかし、それ以上に〝ライラックを有馬記念に〟と願うのは、前走(エリザベス女王杯6着)で初めてコンビを組んだ石川裕紀人騎手。その思いを聞いてみると「初めてレースで乗って、自分の中でイメージ通りの競馬ができました。MAXの能力で走れれば着にこれる力はあると思います。自分の中でそれを競馬で確認できたのか大きかったです」と振り返り、有馬記念で再タッグを組みたいという要因になったと教えてくれました。 ファン投票に向けてライラックのセールスポイントを聞いてみると「乗りやすくて最後のゴール板まで一生懸命走ってくれる」と絶賛。続けて「もし(有馬記念に)入れば前回、もしくはそれ以上の競馬をできる自信があるので、応援してほしいです!」とファンの皆さんに向けて〝清き一票〟を熱望していました。 「もう一つ上の舞台でやってみたい」と真剣なまなざしの石川騎手。ライラックにもその思いが伝わったのか、相棒に顔を拭いてもらっている姿は心なしかうれしそう。まずは、ファン投票で上位に入ることから。優先出走権を得られることが一番ですが、結果がどうなったとしても相性バッチリのこのコンビならどこかで大きな勝利をつかむことができそうです。
栗栖 歩乃花