心臓運搬中の県警ヘリの不時着、操縦士を不起訴に…福島地検「過失を認定するのは困難」
福島県郡山市で2020年2月、臓器移植用の心臓を運搬中の県警ヘリコプターが不時着し、医師ら7人が重軽傷を負った事故で、福島地検は3日、業務上過失傷害容疑で書類送検された県警の40歳代男性操縦士を不起訴(嫌疑不十分)とした。地検は「証拠上、刑法上の過失を認定するのは困難という結論に至った」と説明した。
県警は、男性操縦士が機長としてヘリを操縦し、会津若松市の病院から福島空港に向かっている途中、注意を怠り乗員に重軽傷を負わせたとして、6月24日に書類送検していた。
不起訴を受け、県警は「安全対策を徹底し、安全運航に努める」とした。
県警によると、県警ヘリは当時2機体制だったが、事故を受けてもう1機の運航も停止。事故防止策を強化した上で、21年4月に1機体制で運航を再開した。