MCデジタル・リアルティのNRT12データセンター、Preferred NetworksのAI計算基盤に採用
MCデジタル・リアルティ株式会社(以下、MCDR)は12日、株式会社Preferred Networksが新たに構築するAI計算基盤施設として、MCDRが運用するNRT12データセンター(以下、NRT12)が採用されたと発表した。 Preferred Networksは、生成AI・基盤モデルからスーパーコンピューター、チップまで、AI技術のバリューチェーンを垂直統合することで、ソフトウェアとハードウェアを高度に融合したソリューション・製品を開発し、さまざまな産業領域で事業化している。同社では、AI開発に要する高速かつ膨大な計算能力を賄うため、演算性能と電力効率の高いAIプロセッサー「MN-Coreシリーズ」を神戸大学と共同開発し、MN-Coreシリーズを用いたスーパーコンピューターをさまざまなサービスの計算基盤として活用することを目指している。10月には、シリーズ第2世代のMN-Core 2を計算資源とするAI向けクラウドサービス「Preferred Computing Platform(PFCP)」を提供開始している。 Preferred Networksでは、データセンター施設の選定にあたり、世界基準の堅牢かつ柔軟な設計や、多くの電力を要する高性能サーバーに対応する柔軟なラック電源容量を評価し、MCDRのNRT12を選定した。また、MCDRのデータセンター運用に関する豊富な知見と、国内ではまだ採用実績の少ない直接液冷方式を安全に導入できる技術力も評価されたという。 さらに、MCDRのデータセンターを利用することで、デジタル・リアルティのオープンでグローバルなデータセンタープラットフォーム「PlatformDIGITAL」の強みを生かし、堅牢かつ柔軟な、次世代AIインフラの構築に適した未来志向のデータセンターおよび関連ソリューションからなるエコシステムにアクセスできると説明。MCDRは、ビジネスとデータの“Meeting Place(出会いの場)”を実現することで、Preferred Networksのさらなるビジネス推進ならびに、同社のサービスを利用する企業・団体のイノベーションと成長に寄与していくとしている。 Preferred Networksは現在、NRT12に環境構築を進めており、2026年1月に本格運用を開始する予定。
クラウド Watch,三柳 英樹