次世代マシンの軽量化、フェルスタッペンにとっては“お話にならない”目標? 「100kg減は少なくとも欲しい」
FIAは先日、2026年から導入予定の新F1レギュレーションを発表。次世代マシンは軽量化を目指しているが、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)はまだまだ十分ではないと考えている。 【一覧表】あなたは全員言える? 2024年ル・マン24時間レースに参戦する元F1ドライバー18人を一挙紹介 次世代マシンはマシン自体を小型化するとともに、その最低重量も30kg引き下げられることが決まった。近年、F1マシンは巨大化し重量も増える傾向が続いてきたが、次世代マシンではその方向から反転したことになる。 マシンの軽量化はドライバーにとっては嬉しいことだろう。大型化して重くなることで運転やオーバーテイクの困難さにつながっていたからだ。 しかし、この軽量化は簡単ではないと考えられている。現在のマシンでも最低重量オーバーに苦しむチームが出ている中では、次世代マシンの軽量化は困難な仕事になるという見方をするドライバーは多い。フェルスタッペンもそのひとりだ。 「様々な事情を考えると、(軽量化は)とても大変になってくるだろうね。まあ様子を見よう」 「今ですらいくつかのチームは(最低)重量より重いんだよね? それなら30kgの軽量化なんて……もちろん、マシンの寸法が変わるのは知っているけど、30kgというのが完璧なシナリオなのかどうかは分からない」 その一方で、フェルスタッペンはドライバーとしての立場では、30kgの軽量化はエキサイティングな経験をもたらすものではないと考えている。 彼は「少なくとも100~150kg(の軽量化)は必要だ」と語り、さらに以下のように続けた。 「現時点での物事の状況を考えると、それが無理なことなのは分かるけどね。でもエンジンも関係しているだろう? エンジンとバッテリー関連はとても重くて長いし、幅もとるんだ」 「今のところは希望的観測でしかない。でももっと機敏に、もっと楽しくするためにそれが必要なのは間違いないね」 「安全のために重量がかなり増えた。当然なことで、それは良い事なんだけど、なにかもう少し違うことができるんじゃないかと思うんだ。そこは決められるレギュレーション次第ではある」 なお次世代マシンには今のDRSシステムを置き換えるような形で、アクティブエアロが導入される予定で、出力を上げるオーバーライドシステムも用意されている。 フェルスタッペンは「まだ試してみていないし、どれだけ効果的かは分からないよね」と語り、さらに冗談めかしてこう語った。 「バナナ(の皮)と赤甲羅(マリオカートの道具)が必要かもね……」
Ewan Gale