横浜商大高・安達伸彦監督「『えっ、ここが来たの?』というチームに入っていきたい」
7月6日 、令和6年度 第103回全国高校サッカー選手権大会神奈川県一次予選の2回戦で横浜商大高が保土ヶ谷と対戦し8-2で勝利し3回戦進出を決めた。 【フォトギャラリー】 横浜商大高 vs 保土ヶ谷 「反省点が多い試合でしたね。」(横浜商大高・安達伸彦監督)序盤から攻撃を警戒しディフェンシブな保土ヶ谷に対し、その打開策を模索していた横浜商大高。しかし、ピッチから聞こえてくる教え子たちの声に指揮官は期待を込め、その後の展開を見守った。 「相手が5-4-1だったと思うのですが、選手たちには試合前に後ろは3と話していたので(選手たちが)動かしながらどこが空いてくるかを選手たちが判断してセンターバックから長いクロスを入れようとしたと思います。『一回、中を使う事で締まるのでサイドバックに高い位置を取らせて、その裏を使おう』って中から聞こえてきたので、あーしっかり相手見て考えて判断できてるなって…そこは信用してやらせました」 すると選手たちの判断が功を奏し、17分に先制ゴールを挙げるとそこから主導権を握り4-0とリードして前半を折り返す。 しかし、後半は一転立ち上がりから保土ヶ谷に押し込まれる。それでもこの日勢いのあったチームは2得点を追加。その後は失点と得点を繰り返し、最後は8-2で勝利を収めた。 「(後半の立ち上がりのようバタバタしてしまうのは)このチームがスタートした時からの課題なんです。相手に隙を見せてしまったり、自分たちで隙を作ってしまう。また今年は(怪我人も多く)ベストメンバーが揃ったことがないので、その中で去年出場してなくて経験が浅い選手も多くてどうしても気が緩む部分が出てしまう。関東やインターハイではそこを感じてくれる選手がいなかったので、ミーティングでもそこは話し合いました。そういう点を考えれば、今日は良くやったなと思います。」指揮官は選手たちが出した結果をひとまずは誉めた。だが同時に「今日の課題は2失点。やられたというよりは自分たちが隙を作ってしまった。選手たちからも隙があったらあと2つ勝っていけないという話が出ていたのでわかっている課題だと思います。そこはしっかりと詰めていきたいです」と気を引き締めることも忘れなかった。 「今年はどこを見てもどこのチームが強いというよりは勝ったところが強いという感じがします。毎年「えっ、ここが来たの?」というチームがありますよね。今年はインターハイでは弥栄さんが頑張ってそこへ上がって行ったので、選手権ではウチがそこに入れるようにやっていきたいですし、やれる可能性を秘めたチームだと思います」 課題を持ちながらも一歩ずつ前に進む横浜商大高。次の一歩をどう刻むのか、今後の戦いぶりに期待したい。 (文・写真=西山和広)