夏は目薬も腐る⁉ 手作り目薬は最悪失明も…目を守るために知っておきたい4つの知識を眼科専門医が解説 SNSでバズった「1滴だけ出す秘密のテクニック」も
目薬がドバドバ出てしまう人必見!確実に一滴出す裏ワザ
目の中に一度に入る目薬の量は1滴でも十分であるため、1回の点眼でさす目薬の量は1回1滴で足ります。逆に、1回2滴以上使ってしまうと、副作用が強く出てしまう場合もあります。 例えば、緑内障の目薬の中には、β遮断薬という成分が含まれている目薬が存在します。目薬や涙は鼻涙管(目と鼻の通り道)を通って、鼻にある粘膜から吸収されて全身に回ります。 そのため、余分な目薬の成分はこの鼻涙管を通り、全身に回ってしまいます。β遮断薬は、喘息や心不全を悪化させる可能性があり、これらの疾患を持つ人は注意が必要です。また、目の表面を覆っている涙の構造を壊してしまい、ドライアイのため目薬を使っているにもかかわらず、逆に目の表面に傷がついてしまうことがあります。 しかし、ボトルの腹を押すと目薬が何滴も出てしまい、副作用が出てしまったり、想定よりも早く目薬がなくなってしまったりすることがあります。そこで、目薬を一滴だけ出す方法として、目薬のボトルの底を押す方法を動画で紹介します。 動画では2つの持ち方を紹介しています。 1つ目が、親指と中指でボトルの腹を持ち、人差し指で底を押す方法です。これはある程度の力が必要になりますが、自分に使う場合にはこの持ち方が良いでしょう。 2つ目に紹介している持ち方は、自分以外の人や動物に目薬を使う場合の持ち方です。これは底を親指で押しているので、さす人の負担を減らす目的で紹介しています。 ただし、この持ち方はすべての目薬で使えるわけではありません。病院で処方される目薬のほとんどはこの持ち方で問題なく使えますが、中にはこの持ち方ではうまく目薬をさせない場合があります。その際には、目薬のボトルの腹の部分を優しくつまむ、通常の持ち方をする必要があります。
最悪失明も。手作り目薬がNGな理由
目薬は徹底した衛生管理下で製造されますが、中には目薬を手作りする方がいるようです。 2018年にとある子育て情報サイトに、手作り目薬の作り方が公開されて以降、ネット上にはさまざまな手作り目薬のレシピが公開されてきました。 しかし、どんなに自宅で衛生管理を試みても、十分ではありません。また、「塩目薬」など、中には目に対して有害な物質を含むレシピも公開されています。 手作り目薬が目に良くない理由は大きく2つあります。 1つ目は衛生面です。適切な衛生管理が行なわれずに作製された目薬には、ばい菌が含まれていることがあります。これは結膜炎や角膜炎などの原因になります。特に、角膜炎という病気は最悪の場合、視力を大きく下げてしまい、治療のためには角膜移植という大がかりな手術が必要な場合もあります。 2つ目は病状が悪化してしまうことです。手作り目薬のレシピを見ていると、有効な成分は全く入っていません。そのため、手作り目薬を使っても効果がないどころか、治療のタイミングを遅らせているだけです。早期治療が有効な目の病気はいくつもありますから、手作り目薬を使わずに眼科医を受診してほしいと思います。
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