年金破綻は〈全くない〉が…「少なすぎる受給額」で露わになる「働く日本人の恐ろしい老後」
今の年金はいくら?
厚生労働省『令和4年 厚生年金保険・国民年金事業の概況』によると、厚生年金保険(第1号)受給者は3,598万人で、受給者平均年金は月額14万3,973円です。下記が年齢別の平均年金月額になります。 【60代】 60歳・・・9万4,853円 61歳・・・9万1,675円 62歳・・・6万1,942円 63歳・・・6万4,514円 64歳・・・7万9,536円 65歳・・・14万3,504円 66歳・・・14万6,891円 67歳・・・14万5,757円 68歳・・・14万3,898円 69歳・・・14万1,881円 【70代】 70歳・・・14万1,350円 71歳・・・14万212円 72歳・・・14万2,013円 73歳・・・14万5,203円 74歳・・・14万4,865円 75歳・・・14万4,523円 76歳・・・14万4,407円 77歳・・・14万6,518円 78歳・・・14万7,166円 79歳・・・15万8,877円 【80代】 80歳・・・15万1,109円 81歳・・・15万3,337円 82歳・・・15万5,885円 83歳・・・15万7,324円 84歳・・・15万8,939円 85歳・・・15万9,289円 86歳・・・15万9,900円 87歳・・・16万732円 88歳・・・16万535円 89歳・・・15万9,453円
老後を生き抜くため…提示されている「2つの選択肢」
厚生労働省『令和4年 年金制度基礎調査(老齢年金受給者実態調査)』によると、支出額(月額)の中央値は18.3万円となっています。構成割合をみると、「15~20万円」が19.5%と最も高く、次いで「20~25万円」が17.1%、「10~15万円」が16.7%となっています。65歳以上は年齢が高いほど平均支出額は低くなりますが、上記の数字を見るに、年金だけでは厳しい生活を迫られることは間違いないでしょう。 老後を生き抜くために提示されている選択肢は、現状2つ。「老後も働くか」「年金の受給年齢を引き上げるか」です。高年齢者雇用安定法の改正をはじめ、双方の動きを国は強く推し進めています。 あまりの窮状に、ベーシックインカム(国が全国民に現金を配る制度。フィンランドやドイツといった国々で導入されています)を求める声も高まってはいるものの、あまり現実的ではない、という意見も。投資信託をはじめ、長期的な資産運用を促す動きが高まっている今、「自助努力」という言葉の意味が改めて問われています。
THE GOLD ONLINE編集部