「スターダムでは置物だった」ロッシー小川はなぜ女子プロレス新団体・マリーゴールドを旗揚げした? いま明かす“分裂”の内幕「悪い親ですよね」
5月20日に旗揚げ戦が行われた女子プロレスの新団体「マリーゴールド」。業界最大手のスターダムからの“分裂”、有力選手の移籍、そして旗揚げ興行に至るまでの舞台裏で、いったい何が起きていたのか。同団体の代表を務めるロッシー小川に話を聞いた。(全2回の1回目/後編へ) 【衝撃写真】林下詩美の舌にはピアス、ジュリアはまさかの骨折…新団体マリーゴールド「激しすぎる旗揚げ戦」を写真で見る(全27枚)
団体名の由来はあいみょんの“あの曲”
ロッシー小川の新団体「マリーゴールド」が、5月20日に後楽園ホールで旗揚げ戦を行った。 全6試合が行われたが、第1試合のビクトリア弓月vs.高橋奈七永から、メインイベントのジュリア、林下詩美組vs.Sareee、ボジラ組によるタッグマッチまで、すべてが激しいものになった。マリーゴールドには、入場式でマイクを握った林下という大きな存在がいる。林下は舌にピアスを入れて変身していた。ジュリアの右橈骨遠位端(みぎとうこつえんいたん)骨折というアクシデントも起きてしまったが、黄金の花園での戦いは華やかに幕を開けた。「なんかこのメンバーで何年もやっている気がします。旗揚げまで密度の濃い時間を過ごしてきた。これがマリーゴールドの色になるのかはわかりませんが、全体に激しい試合だった。一番激しい団体になってしまうんじゃないか。元アクトレスガールズの選手もなかなか激しいなと思いました。まだ定義づけはできないですけれど、次の試合、次の試合と進めていく中で、マリーゴールドの色が出てくると思います」 本部席でアシスタントプロデューサーの風香と並んで試合を見ていた小川は、バックステージに戻るとそう語った。 筆者は旗揚げ戦を迎える前に、小川から長い時間その思いを聞いていた。 「団体名に関しては、いろんなアイデアが出たんですが、外国人スタッフと話している時に私が『マリーゴールド』と言ったら、『それはクールだ。いいね。いろいろな意味があるし』という反応があって決まりました」 マリーゴールドは春から秋まで咲いている黄色やオレンジ色の花だが、どちらかというと夏季の花という印象が強い。 花言葉は「嫉妬」「絶望」「悲しみ」。黄色だと「健康」。オレンジは「予言」。 筆者が幼い頃に通っていた田舎の小学校の校庭の花壇にはマリーゴールドがいっぱい咲いていて、この花から生命の力強さを感じていた。だが、ロッシー小川は違った。 「歌から入りました。あいみょんの『マリーゴールド』が好きだったから。アルシオン、スターダム、そしてマリーゴールド。3部作かな」 会社を登記したのは3月1日、実際に動き出したのは4月になってからだ。旗揚げ戦は5月20日の月曜日、後楽園ホールに決めたが、「もし観客が入らなかったらどうしようと正直思った」という。 4月15日に都内のホテルで記者会見も済ませた。小川はネット通販で買い求めたマリーゴールド色の黄色いスーツとトレードマークの帽子でそれに臨んだ。会見が始まる前に筆者が「ドン・キングになるつもり?」と声をかけると、小川は微笑んだ。
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