ちくわ、意外にも栄養豊富?摂れる栄養は?管理栄養士が教える、おすすめの食べ方と食べる時の注意点
そのまま食べても、おでんなど料理に入れてもおいしいちくわ。また、弾力があり、噛み応えもあります。ちくわは、「おいしいけど、栄養はあるの?」と思う方も多いではないでしょうか。これから、「ちくわって何からできているの?栄養はあるの?」という疑問にお答えしていきます。 〈関連画像〉【燃える体を作る朝ごはん】「味噌汁」にちょい足しするだけ!代謝がアップする食材とは? ■ちくわの主原料は魚 ちくわは、魚肉と食塩をすりつぶし、卵白や調味料を加え練り、加熱して固めて作られます。おもな原料となる白身魚は、スケソウダラ、イトヨリダイ、ホッケ、エソなどがあり、使われる種類はメーカーによって異なります。魚が苦手な方でも、魚に含まれる栄養素をとることができます。また、ちくわは加熱加工して作られているので、刺身など比べて消化にも優れています。 ■ちくわは、脂質を抑えてたんぱく質をしっかりとれる ちくわに含まれる栄養素をみていきましょう。 【焼きちくわの栄養成分(100gあたり)】 ・エネルギー:119kcal ・たんぱく質:12.2g ・脂質 :2.0g ・糖質 :13.8g ・食塩相当量:2.1g ちくわの栄養素をたんぱく質が豊富な食材である卵と比較してみます。100gあたりの卵(生)に含まれるたんぱく質は12.2g、脂質は10.2gです。ちくわは、卵と同等のたんぱく質が含まれ、一方、脂質は、卵の1/5しか含みません。ちくわは、脂質を少なく、たんぱく質をしっかりとることができる食材と言えます。そのため、イエット中の方には、味方になる食材です。 その他にも、鉄、マグネシウム、カルシウムなどのミネラルも含まれます。 一方、塩分が高い点には注意が必要です。小さめのちくわ1本あたり(30g)には、 塩分0.6g含まれます。日本人の食事摂取基準では、1日の食塩目標摂取量は、男性7.5g未満、女性6.5g未満と定められています。例えば、1本あたり30gのちくわを5本食べたとすると、1日の食塩目標量の約40~50%をとってしまいます。食べる量には、気をつけましょう。 ■ちくわを副菜にプラスしよう ちくわは、加熱せずにそのまま調理に使うことができ、簡単に料理に足すことができます。メイン料理でたんぱく質が少ないときなどに、副菜の煮物、サラダ、汁物にちくわを使い、たんぱく質を補うのもおすすめです。 ・煮物: 煮物に入れることで、薄味にしてもちくわのうま味と塩味でおいしく仕上がります。煮込むことで味が染み込みやすい煮物用のちくわもあります。 ・サラダ: ちくわを入れることで、たんぱく質を補うだけでなく、味や食感のアクセントになります。キャベツ、にんじん、コーンなどの野菜にちくわを加えて、マヨネーズで和えると、いつもとは違うコールスローサラダができます。 ・みそ汁: ちくわのうま味でより一層うまみのあるみそ汁ができあがります。ちくわのうま味と塩分の分、みそは少なめに入れることで、気になる塩分の摂りすぎを防げます。 参考文献 1. 農林水産省「練り物」 2. マルハニチロ株式会社「ちくわを楽しもう!すりみの原料となる魚」 3. 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版 4. 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準」(2020年版) ライター/山崎礼絵(管理栄養士)
山﨑礼絵