ガザ停戦支持で一致 レバノン情勢にも「深い懸念」 G20首脳宣言
【リオデジャネイロ時事】20カ国・地域首脳会議(G20サミット)は18日発表した首脳宣言で、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザでの停戦に向けた取り組みを「支持することで一致した」と表明した。 ただ、停戦交渉は停滞したままで、妥結するかどうか見通せない状況が続いている。 首脳宣言はガザの人道状況に加え、イスラエルとイスラム教シーア派組織ヒズボラの緊張が激化するレバノン情勢に「深い懸念」を示した。イスラエルとハマスに停戦を求める国連安保理決議が6月に採択されたことに言及し、ガザやレバノンでの戦闘終結を目指すことで、参加国から支持を取り付けた。 安保理決議は全15理事国のうち日米など14カ国が賛成し、ロシアは棄権した。G20にはロシアも参加しており、停戦実現を求める方針で足並みをそろえた形だ。 バイデン米大統領は18日、G20サミットの関連討議に出席し、イスラエルが自国を守る権利を擁護した上で「停戦を拒否するハマスへの圧力」を各国に求めた。米国はガザの停戦交渉で仲介国の一角を占めており、バイデン政権は任期終了が迫る中、交渉を続ける考えを示している。