15歳未満の電気通信を傍受・監視可能に スウェーデンが法改正案
【AFP=時事】スウェーデン政府は18日、ギャングによる暴力事件の急増に対応するため、15歳未満による電話やインターネットなどの電気通信を傍受・監視する権限を警察に与える法改正を提案した。 【写真】殺しの実行役に15歳未満 ギャングの「ビジネスモデル」 スウェーデン スウェーデンでは近年、犯罪組織同士の報復や違法薬物の販売をめぐる縄張り争いに絡んだ銃撃事件や爆破事件が急増。昨年は銃撃事件で53人が死亡した。公共の場での銃撃事件も増加しており、罪のない市民も犠牲になっている。 こうした事件の実行犯は15歳未満であることが多く、刑事責任を問われないため、殺し屋として雇われている。 グンナル・ストレンメル法相は記者会見で、子どもの監視に関する政府の調査結果を発表。「今や10歳や11歳が犯罪組織に勧誘されている」「12歳や13歳が武器や爆発物を扱っている。14歳や15歳が銃撃などの重大な暴力犯罪に加わっていることも多い」と述べた。 現行の少年法には、秘密裏の監視に関する規定はない。 同調査を主導したグンネル・リンドベリ氏は、刑事責任年齢未満の子どもの電気通信を警察が傍受・監視可能にする法改正を提案したと述べた。 だが、「成人に求められるよりも高度な疑い」が必要だと補足。捜査を実施するのは、少なくとも法定刑が禁錮4年以上の犯罪またはテロ犯罪に関するものでなければならないと説明した。 容疑者が15歳以上の場合は、法定刑が禁錮2年以上の犯罪であることが要件とされている。 ストレンメル法相は、この提案を検討するため専門家と関係当局に送付すると述べた。 リンドベリ氏は、改正法を2026年7月に施行すべきだと提案したと述べた。【翻訳編集】 AFPBB News