金銭感覚が狂ってしまうのはどんな人?【里崎智也×五十嵐亮太のライフハックベースボール!】第9回
■大切なのは「身の丈に合うかどうか?」 五十嵐 確かに、他の業種と比較すれば隠す土壌はないかもしれないけど、それにしてもサトさんはぶっちゃけすぎ(笑)。僕の場合は、契約金で親に家を買いましたね。もちろん、親も払っているんだけど、僕自身もかなり負担しました。そもそも、税金で半分ぐらいなくなるし、この時点ですでに「あぁ、お金って気づいたらすぐになくなってしまうものなんだな」っていうことを悟った気がしますね。 里崎 大学生がいきなり1億円という契約金を手にすることになったわけだけど、僕自身は「金銭感覚が狂った」とは思わなかった。亮太はどうだった? 五十嵐 「狂ったか、狂ってないか?」で言えば、若干狂っていたとは思いますね。20歳ぐらいで、ハイブランドのアイテムを身につけたり、派手な車を買ったりしていたから。サトさんは狂わなかったんですか? 里崎 僕はたぶん、これまでの人生で一度も金銭感覚が狂ったことはないと思います。例えば、100万円でも1000万円でもいいけど、「高価なモノを買った=金銭感覚が狂っている」ということにはならないでしょ? 手持ちのお金の範囲内でやりくりしている限りは。 五十嵐 人から借金したり、むやみにローンを組んだりしないで、予算の枠内、残高の範囲内で買い物しているのなら、どんなに高価なものでも「金銭感覚がおかしい」ということにはならないですよね。 里崎 自分の年収の範囲内で、自分なりの生活スタイルと将来設計を描けていて、自己破産しない範囲内でやりくりできているのであれば、それは決して「金銭感覚がおかしい」とは言えないよね。 五十嵐 それって、実はかなり大事なことで、お金で失敗する人って「自分の身の丈に合っていない人」が多いと思うんです。僕自身も、見栄を張ったり背伸びをしたりして、身の丈以上の生活をしたり、お金を浪費してしまったりしたこともありました。だけど金銭感覚が狂ってしまった人というのは、結局は自分の身の丈に合っていない生活を選んでしまった人のことなんじゃないのかな? 里崎 でもそれって、自分自身の理想や人生設計をきちんと持っていないと、そもそも身の丈を知ることもできないわけだから、「なりたい自分」というものをきちんと思い描くことも大切になると思う。僕の今までの人生で一番高い買い物は家だけど、僕が初めて家を買ったのは現役を引退してからだから。 五十嵐 えっ、現役中はずっと賃貸だったの? 里崎 僕は以前から「家は引退後に買え!」という哲学を持っていたから。 五十嵐 えっ、それってどういう......。 ――スミマセン、話が盛り上がってきたところですが、ちょうど時間となりました。この続きは、ぜひ次回に伺いたいと思います。 里崎・五十嵐 了解です。ではまた次回も、よろしくお願いします! (連載第10回に続く) 構成/長谷川晶一 撮影/熊谷 貫