金銭感覚が狂ってしまうのはどんな人?【里崎智也×五十嵐亮太のライフハックベースボール!】第9回
■プロの評価基準は「お金」がすべて 里崎 そう考えると、子どもの頃ってそんなに貧富の差を感じることはなかったかもしれない。それに、うちは徳島の田舎だったので、多くの家庭が第一次産業の従事者だったんです。要は農業、漁業、林業に従事している家庭が多かった。他にも、運送屋さんや美容師さんがいて、うちの父は大工だったし、「誰のお父さんが何の仕事をしているのか?」ということもほぼ知っていた。それも、あんまり貧富の差を感じなかった理由なのかもしれない。 五十嵐 うちもそうだったけど、僕の周りはサラリーマン家庭ばかりだったから、「誰のお父さんがどんな仕事をしているのか?」なんて考えたこともなかったし、気にしたこともなかったな。 里崎 高校時代になると野球が忙しかったし、大学で上京してからもずっと野球漬けで、お金を使うとしても、せいぜいコンビニに行ったりカラオケしたりする程度。ハッキリとお金を意識し始めたのは、やっぱりプロ入りのときになるのかな? 五十嵐 僕の場合も、さっきも言ったように平均的な家庭だったと思うので、「うちは裕福だ」「貧乏なんだ」とか、特にお金のことを意識することなく育った気がします。僕もサトさんと同じで、プロ入りのときに契約金や年俸を手にして初めて、お金のことを意識するようになったと思いますね。 里崎 まず、入団時に契約金で1億円もらって、源泉徴収で2000万円引かれて、他の税金や母校への寄付もあって、手元に残ったのは5000万円くらいかな? で、このときに約1300万円のベンツを買って、残りはそのまま今でも銀行に残っているはず。 五十嵐 サトさん、ホントに細かく覚えているよね。いつも思うけど、サトさんは金額までハッキリとお金の話をするけど、そこに抵抗はないの? 里崎 日本人はお金について言いたがらないけど、プロ野球選手は契約金や毎年の推定年俸が表に出るじゃないですか。そもそも、それが一種の評価基準となっているわけだから。だから、お金について隠す土壌がないんです。