特養建設めぐり3300万円を授受容疑 社会福祉法人理事長らを逮捕
埼玉県越生町の社会福祉法人「藤和会」が計画していた特別養護老人ホームの建設工事をめぐり、約3300万円の賄賂の授受があったとして、埼玉県警は3日、同会理事長の加藤清容疑者(65)=日高市高岡=を社会福祉法違反(収賄)容疑で逮捕し、発表した。また、建築会社「ソウケン設計」社長の藤間哲容疑者(62)=川口市西川口3丁目=を同法違反(贈賄)の疑いで逮捕した。 【写真】特別養護老人ホーム「四季の郷越生」=2024年12月3日午後6時7分、埼玉県越生町鹿下、宮島昌英撮影 県警は、捜査に支障があるとして2人の認否を明らかにしていない。 捜査2課によると、藤和会が同町に計画していた特別養護老人ホーム「四季の郷越生」の設計や工事を監理する業務を随意契約するにあたり、加藤容疑者は2020年4月~21年4月ごろ、藤間容疑者からソウケン設計が受注できるよう依頼を受けて了承し、その見返りとして21年11月~23年3月に3回にわたって現金計3300万円を受け取った疑いがある。 両者は21年4月に6600万円で業務委託契約を結んでおり、藤間容疑者がこの半額を加藤容疑者の経営する会社の口座に振り込んでいたという。公金の補助は入っていない。 今年2月に特養老人ホームの設立に関して不正があるとの情報があり、捜査していたという。 加藤容疑者は06~07年、県議会議員だった。 藤和会は取材に「事実関係を確認中なので、現時点ではお答えできない」としている。(山田みう、宮島昌英、恒川隼)
朝日新聞社