中国株に取引の熱狂戻る、上昇失速でも-売買代金や信用取引が急増
(ブルームバーグ): 1カ月前の中国株式市場の幅広い上昇は失速したかもしれない。しかし、一部の投資家は依然としてさらなる上昇に賭けていることを多くの指標が示唆している。
中国本土株の指標、CSI300指数は10月8日にピークを付けた後、おおむねレンジ相場が続いている。期待外れの財政刺激策や、トランプ次期米大統領の対中強硬姿勢を巡る懸念が今後の見通しに暗い影を落としている。
しかし、こうした低調な値動きの裏で、売買代金の急増、レバレッジをかけた取引の着実な増加、銀行預金からの資金流出などが、くすぶるアニマルスピリットを示している。多くの投資家は市場が長年の低迷を脱したと考えている。
取引の熱狂
上海と深圳の証券取引所の売買代金は、13日まで7営業日連続で2兆元(約43兆円)を上回り、過去最長記録となった。
信用取引
CSI300指数の上昇が失速しているにもかかわらず、中国本土株式市場ではレバレッジをかけたポジションが急増している。信用取引残高は2015年の株式バブル前の水準となっている。
個人投資家
個人投資家が銀行預金から株式市場に大きく資産を移している兆候が見られる。中国の家計貯蓄は10月に5700億元減と、4月以来の大幅な減少となった。これは株式市場が小幅上昇した時期と重なる。
原題:China’s Stock-Trading Craze Foreshadows Another Bullish Run(抜粋)
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