92年ぶりの金メダル、「土佐の誇り」…レスリング桜井、清岡選手のパレードにわく
パリ五輪で高知県勢として92年ぶりの金メダルを獲得したレスリング女子57キロ級の桜井つぐみ選手(23)と、同男子フリースタイル65キロ級の清岡幸大郎選手(23)の 凱旋がいせん パレードが9月29日、高知市内で行われた。約5500人が祝福に駆けつけ、街はお祝いムードに包まれた。パレード終了後には県庁で、新設された県民栄誉賞の授与式も開かれた。(阿部大樹) 【写真】浜田省司知事(中央)から県民栄誉賞を受けた桜井選手(左)と清岡選手(高知市で)
パレードは県、高知市、県レスリング協会が主催。同市帯屋町で開かれたスタートセレモニーには浜田省司知事らが出席し、高知市の桑名龍吾市長は「県勢92年ぶりの金メダル獲得は、市民、県民にとって名誉なことで誇り」とたたえた。
両選手は車に乗り込み、新京橋商店街南口をスタート。帯屋町商店街を通り、ゴールのひろめ市場前までの約530メートルを約30分かけて進んだ。集まった人たちは横断幕を掲げたり、手を振ったりして、「金メダルおめでとう」や「ありがとう」などと声をかけていた。両選手もメダルを見せながら声援に応えていた。
高知市の男性会社員は「高知出身の人が2人同時に金メダルを取るとは夢にも思わなかった」と振り返りつつ「うれしい話題を高知に届けてくれてありがとう」と喜んだ。同市の女性会社員も「金メダリストは遠い存在だと思っていたが、間近で2人の笑顔や人柄を感じ、同じ高知出身ということもあって一気に親近感がわいた」と話した。
パレード後に両選手は県庁に移動し、県民栄誉賞の授与式に出席。浜田知事は賞状と副賞の賞金50万円を贈り、「金メダルの栄誉と喜びを県民のみなさんと分かち合いたいということで賞を創設した」と説明した。
桜井選手は「五輪の金メダリスト、県民栄誉賞をもらった者として高知の人に恩返しをしたい」と話し、清岡選手は「県を代表して世界と戦う姿を見せられるように4年後も頑張りたい」と意気込んだ。
また、この日、桜井選手は同県香南市、清岡選手は高知市と、それぞれ出身地からも市民栄誉賞を授与された。