読売新聞

　第50回衆院選が15日公示され、27日の投開票に向けて12日間の選挙戦に入った。 【写真】小選挙区の立候補者のポスター掲示板を設置する作業員

　大分2区では、政治資金問題で処分を受けた自民党前議員に、前回選で肉薄した立憲民主党の前議員が挑む。前県知事の次男で、自民からの出馬を模索した無所属新人も加わり、三つどもえの激戦となりそうだ。

　不記載額が約1000万円に上り、党の役職停止（6か月）となった自民前議員の衛藤征士郎候補は、大分県臼杵市での出陣式で「大きなミスだった。深くおわび申し上げる」と陳謝した。推薦を出した公明党の議員のほかに地元首長らも駆けつけ、「積み上げた政治力を生かして頑張らないといけない」と訴えた。

　立民前議員の吉川元候補は同県臼杵市で出陣壮行会に臨み、不記載問題を「ごまかし、うそをつく行為を繰り返してきた」と批判した。2021年の前回衆院選では衛藤候補に654票差まで迫っており、雪辱を期す。支援を受ける連合大分の幹部らを前に、「政治への信頼を取り戻す」と声を上げ、支持を求めた。

　無所属新人の広瀬建候補は、昨年まで県知事を務めた父・勝貞氏の出身地、同県日田市を出陣式の場に選んだ。地元経済界なども支援に回り、「（不記載は）民主主義の根幹に関わる問題で、早くけりをつけるべきだ」と主張した上で、「大分、日本の政治に変化をもたらすべく、皆さんとまい進したい」と語った。