厚生年金を「月25万円以上(年間300万円以上)」受け取る人は存在する?老後のリアルな生活費も解説
10月15日は年金支給日です。年金は2ヶ月に1回支給されます。10月の支給は秋から冬にかけてのタイミングということもあり、冬支度などに支出が増える人もいるのではないでしょうか。 ◆【一覧表を見る】厚生年金保険の年金月額ごとの受給権者数 年金額は人によって異なります。その要因は厚生年金にあると考えられます。 厚生年金は現役時代の給与や厚生年金保険への加入期間によって金額が決まるため、受給額に差が生まれやすいのです。年金額が月8万円程度の人もいれば、25万円程度の人もいるでしょう。 年金を月25万円以上、年間で300万円以上受け取っている人はどれくらいいるのでしょうか。この記事では、年金を月25万円以上受け取っている人の割合や、老後に必要な生活費、年金世帯の毎月の収支額について解説します。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
老後に必要な生活費はいくら?
公益財団法人生命保険文化センターの「2022(令和4)年度生活保障に関する調査」によれば、調査対象者4844人のうち夫婦2人が老後生活で必要とする最低生活費は、平均で月額23万2000円となっています。具体的な内訳は以下のとおりです。 ・15万円未満:4.9% ・15~20万円未満:9.2% ・20~25万円未満:27.5% ・25~30万円未満:14.4% ・30~40万円未満:18.8% ・40万円以上:2.8% ・わからない:22.5% ・平均額:23万2000円 老後の生活費は、月20万円以上の収入がないと苦しいと感じている人が多いようです。 20万円未満で十分と回答している人は全体の14.1%と少ない一方、20~25万円と回答している人は27.5%となっています。全体の約6割が「老後生活では20万円以上の収入が必要」と回答しています。 ●現代シニアが考える「ゆとりある老後」に必要な上乗せ額はいくらか 次に、ゆとりある生活費についても見てみましょう。 「2022(令和4)年度生活保障に関する調査」では「ゆとりのある生活を送るためには、あとどれくらいのお金が必要か」調査をしており、回答結果は平均で月額14万8000円となりました。具体的な内訳は以下のとおりです。 ・10万円未満:19.3% ・10~15万円未満:31.4% ・15~20万円未満:3.7% ・20~25万円未満:9.6% ・25~30万円未満:1.7% ・30万円以上:11.8% ・ゆとりのある老後生活を送るつもりはない:2.6% ・わからない:19.8% ・平均額:14万8000円 約3割の人が「あと10~15万円あればゆとりが持てる」と回答しています。年間で120~180万円ほど収入が増えないと、余裕のある暮らしは難しいと感じている人が多いようです。 では、厚生年金を月25万円以上受け取れる人の割合について、次章で解説します。