「二日酔い」のウソ・ホント - "ちゃんぽん"は酔いやすい? 飲み過ぎたときは"オレンジジュース"がいい?【医師監修】
忘・新年会シーズンがやってきましたが、この時期がくると"二日酔い"を心配する人も少なくないはず。ここでは、ちまたでよく耳にする、二日酔いに関する疑問を静可会 三加茂田中病院に在籍している小幡史明医師に尋ねてみました。 【画像】正しい知識をどれだけ知ってる?「二日酔い」のウソ・ホントをまとめてみました
■■「迎え酒」で二日酔いは治る? ――二日酔いの状態でさらにアルコールを摂取する「迎え酒」で、二日酔いが治るってホントですか? 一見、二日酔いを和らげるように思えますが、実際にはその効果には限界があります。迎え酒の主な理由は、「アルコールによって気分がよくなる」というものです。 アルコールが脳に作用すると、一時的に快感をもたらす神経伝達物質が分泌され、気持ちが和らぐことがあります。しかし、これはあくまで一時的な効果であり、根本的な解決にはなりません。 迎え酒を続けると、体内のアルコールがさらに蓄積され、アセトアルデヒドという有害物質が増加します。これが二日酔いの症状を悪化させる原因となり、結果的に体への負担が増え、アルコール依存症に陥るリスクも高まります。 結論として、迎え酒は一時的な気分の改善にはなるかもしれませんが、二日酔いを根本から治す方法ではありません。むしろ、体に対する負担を増やす結果になるため、避けるべきです。 ■■「ちゃんぽん」は酔ってしまうってホント? ――複数種類のお酒を一緒に飲む「ちゃんぽん」は二日酔いのもと? 「ちゃんぽんは二日酔いのもと」という言葉には、実は医学的な根拠はありません。しかし、異なるカテゴリーのお酒を同時に飲むことで、飲酒量を見失ってしまうことが飲み過ぎの原因です。人間の味覚は異なる味を別のものとして認識するため、つい飲み過ぎてしまう傾向があります。 このため、ビールやワイン、焼酎などを混ぜて飲むことで、体がアルコールの総量を把握しづらくなり、結果的に酔いが進みやすくなります。つまり、ちゃんぽんそのものが悪酔いを引き起こすわけではなく、ちゃんぽんによって飲み過ぎることが二日酔いの主な原因と言えるでしょう。飲む際は、種類を絞り、ペースを意識することが大切です。