債券は下落、円安で日銀早期利上げ観測-30年債利回り14年ぶり高水準
(ブルームバーグ): 14日の債券相場は下落。米国で超長期金利が上昇したことや、円安の進行により日本銀行の早期利上げ観測が強まっていることを受けて、売りが優勢となっている。
新発30年債利回りは前日比2.5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)高い2.3%に上昇。6月に記録した今年の最高水準2.29%を上回り、2010年3月以来の水準に達した。少数与党政権の第2次石破茂政権が財政拡張的な政策を進めるとの見方から、残存期間の長い国債には今後の財政悪化を懸念した売り圧力もかかっている。
三菱UFJアセットマネジメントの小口正之エグゼクティブ・ファンドマネジャーは、米国で30年債利回りが上昇したことに加え、日銀の早期利上げの織り込みも進んでいると語る。13日の30年債入札は順調に消化されたが、その後の買いが続かないとも指摘。「根底には来年の参院選に向けて国内でも財政拡張圧力が高まることへの懸念があるのかもしれない」と述べた。
13日の米国市場で30年債利回りは4.64%と、7ベーシスポイント(bp)上昇。金融市場(OIS)では日銀が25年1月までに利上げを行う確率は85%超に上昇した。
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Masahiro Hidaka