パリ五輪金・日下尚、独リーグから帰国 初参戦の1部で6戦全勝「純粋にレスリングが楽しかった」
レスリング男子グレコローマンスタイル77キロ級でパリ五輪金メダルの日下尚(三恵海運)が18日、独ブンデスリーガのリーグ戦を終えて成田空港に帰国した。 現地では五輪から2か月後の10月上旬に初陣を迎え、当初の予定を延長して約1か月半滞在した。リーグ戦は1部「SV Germania 04 weingarten」と契約。80キロ級で6試合に出場して全勝を飾り、「純粋にレスリングが楽しかった。行って良かった」と充実の表情で振り返った。中学時代まで取り組んだ相撲を生かした前に出るスタイルが強みだが、海外選手に指導を求められ、四股やすり足を教える機会もあったという。 日下は団体戦のリーグ戦形式で争われるブンデスリーガに昨季3部で参戦し、パリ五輪の金メダルにつなげた。今季は初めて1部を経験。海外からも五輪代表を含む多くの選手が参加し、毎週末の試合が満員の観衆で埋まる熱気に「価値観が変わった」と感銘を受けたという。今季は下部リーグを含め、男子フリースタイル65キロ級でパリ五輪金メダルの清岡幸大郎(三恵海運)ら複数の選手が参戦しているが、日本人選手の経験値を上げるため、今後もドイツとの橋渡し役を担いたい考えも示した。 今後はチームが12月中旬のプレーオフに進出した場合、再びドイツに渡って出場する。その後は休養を挟み、来年2月頃から本格的に再始動を予定。明治杯全日本選抜選手権に出場し、9月の世界選手権を目指す意向を表明した。世界選手権は昨年の銅メダルが最高で「あと持ってないのが世界選手権のベルトだけなので」と初Vへ意欲を燃やした。
報知新聞社