<ここに注目>明豊は盤石の2本柱 東播磨が機動力で挑む 選抜高校野球
◇第3日第3試合 明豊vs東播磨 2本柱の投手陣が安定する堅守の明豊に対し、東播磨が機動力を武器に揺さぶることができるかがポイントになる。 明豊の左腕・太田虎次朗(3年)は2020年夏の甲子園交流試合で大舞台のマウンドは経験済み。奪三振率13.36は出場校主要投手トップで、最速141キロの直球に加え、キレのあるチェンジアップは右打者にはやっかいだ。長身右腕の京本真(3年)は角度のある球が武器で、守備も交流試合経験者の遊撃・幸修也(3年)を中心に野手陣は公式戦失策ゼロと手堅い。 【写真】センバツ応援ポスターに小泉のんさん 東播磨は公式戦10試合で26盗塁。走力だけではなく相手の隙(すき)や慢心を突くのがうまく、打球判断にも優れる。原正宗(3年)、高山隼(2年)の上位打線を任されている打率3割超の2人が突破口を開き、塁上をにぎわすことができれば好機も生まれる。 明豊は黒木日向(3年)がチームトップの10打点と勝負強い打撃を見せるが、例年のような強打のイメージはなく、選球眼の良い打者がそろうのが特徴だ。東播磨はエース右腕・鈴木悠仁(3年)が走者を出しながらも粘り強い投球で最少失点に抑えれば、相手の焦りを生み、後半勝負に持ち込めることになる。【藤田健志】
3年連続の明豊 189センチ右腕京本、奪三振率トップの左腕太田
川崎絢平監督が「史上最弱」と発奮を促したチームが悔しさを胸にはい上がり、出場校中最長の3年連続出場を果たした。 第91回大会(2019年)4強を支えた近年の強力打線ではなく、京本真、太田虎次朗両投手(ともに3年)の二枚看板が持ち味だ。右腕・京本は189センチの長身から投げ下ろす角度のある直球が持ち味。左腕・太田は奪三振率が13.36と出場校主要投手の中でトップ。同じ腕の振りから直球と変化球を投げ分け、打者を幻惑する。 守備も堅実だ。出場校中最少の1試合平均失策0.13個と抜群の安定感を誇る。攻撃は、いずれも出場校中最多の72四死球と1試合平均4.88本の犠打飛を絡めて得点する。 新型コロナウイルス感染拡大で中止となった前回大会の出場を決めていた前チームは「優勝」を公言するほど力があった。京本は「先輩たちのためにも、史上最弱から史上最強を目指す」とチームの総意を代弁し、全国制覇を目標に掲げる。【吉見裕都】