日本最大規模の「トリッキング」バトル 神戸の会場ヒートアップ
Vellu 率いる「Vellusta」が初来日
日本最大規模の「トリッキング」バトル 神戸の会場ヒートアップ 撮影:北代靖典 THE PAGE大阪
トリッキングをご存じだろうか。その日本最大規模のバトルイベント「トリッキングバトルオブジャパン2016」がこのほど、「神戸ハーバーランド・スペースシアター」(神戸市中央区)で開かれた。当日はフィンランドからスペシャルジャッジとしてKING OF TRICKINこと、Vellu 率いる「Vellusta」が初来日。スペシャルショーもあり、興奮のステージで観客を魅了した。
トリッカーたちが熱い戦い
神戸で開催されたトリッキングバトルイベント「トリッキングバトルオブジャパン2016」(主催タンドラ)は、今回が第1回目。Kids(小学生)、Junior(中学生)、Senior(高校生)、Open(一般)、Team(チーム)の5部門ごとにバトルを行い、勝者を決定するというもの。トリッキング日本一の栄光をかけ、トリッカーたちが熱い戦いを繰り広げた。 「5年前から大会は他でもあったけど、今回、スペシャルジャッジとして“Team Vellu”をお呼びしました」(アクロバットスタジオ・タンドラ代表、岡田タイチさん)
トリッキングとは?
トリッキングとは、キック、フリップ、ツイストを融合して表現するスポーツだ。アクロバティックで派手な動きが特徴で、ストリートでも行われるが、競技ではタンブリングバーン(バネ床)を使って行われる。 「トリッキングはマーシャルアーツという競技から発展したものです。マーシャルアーツとは空手、テコンドーをベースに、アクロバットがプラスされた武術です。そこから本格的な競技になったものがトリッキングで、アメリカ、ヨーロッパでは爆発的な人気を誇っています」(岡田代表) 日本ではまだ知らない人も多いようだが、徐々に競技人口は増えているという。また、トリッキングの特殊な動きは、映画やエンターテインメントの世界では必要不可欠な存在になっているとか。
「日本のトリッキングは将来、有望だと思います」
この日、一般の個人戦で優勝したのは、ダイスケ(19歳)。チーム戦で優勝したのは、「This is Tokyo Tricking」(ダイスケら3名のチーム)。彼はパフォーマンス&バク転の講師で、東京からの参戦だ。「9年前、小5からやっています。映画『バイオハザード』の主人公(ミラ・ジョヴォヴィッチ)がバク転をやっているのを観て、おれもやってみたいと思った。今回、優勝できてすごくうれしいです。トリッキングは体操と似ているけど、体操にない技もあり、宙がえり、ひねり、キックが混ざったスポーツです。人口がまだ少ないので、もっと世の中に広めていきたいです」(ダイスケ) ちなみに今回の優勝で中国の大会に招待されることが決まった。さらに来年、ヨーロッパ、中国、韓国、アメリカの各チャンピオンを日本に呼び、誰が1位かを決める大会も開催されるという。 大会を終え、Vellu Saarela氏は「日本のトリッキングは将来、有望だと思います。それぞれが特色のある技を持っていて、自分の技を持っているのはトリッキングではすごく大事。来年も期待しています」などと通訳を交えてコメントした。 (文責/フリーライター・北代靖典)