【MLB】 メッツ・千賀が地区シリーズからロスター入りか 劇的勝利でシリーズ突破も、リリーフ駒不足
日本時間10月4日、ナ・リーグの第6シード・メッツは、ピート・アロンソの劇的な逆転3ランで第3シード・ブリュワーズを下し、第2シード・フィリーズが待つ地区シリーズへの切符を手にした。メッツの千賀滉大は故障の影響でワイルドカードシリーズのロスターから外れていたが、地区シリーズのロスターに登録される可能性があるようだ。「ジ・アスレチック」などが伝えている。 千賀はMLB2年目の今季をほぼ棒に振った。スプリングトレーニングで負った肩の負傷で7月まで欠場、7月27日の復帰戦では肉離れを起こし、再び離脱した。それでも復帰を目指してリハビリに励んでいたが、9月のリハビリ中に上腕三頭筋を痛め、復帰は遅れていた。ただ、今週初めには25球のブルペンセッションをこなしており、リリーフとして復帰できる可能性が出てきた。 メッツのブルペン陣の台所事情は徐々に厳しくなってきている。今日のワイルドカードシリーズ第3戦ではホセ・ブット、第2戦ではフィル・メイトンが本塁打を献上。僅差の試合では守護神エドウィン・ディアス、リード・ギャレット、ブット、メイトン、ライン・スタネックに登板が集中しているが、盤石というわけではない。 さらに、メッツのロスターには、僅差で起用するには信頼度が足りない投手も複数いる。ワイルドカードシリーズのロスターでは、4人の投手が1球も投げることなくシリーズを終えた。その内、マックス・クラニックは地区シリーズ第1戦の先発が発表されたタイラー・メギルとの入れ替えが決定的。残りの3投手のうち、ダニー・ヤングは1週間登板がなく、ワスカル・ブラゾバンも1日のブレーブスとのダブルヘッダーの負け試合に登板したのみだ。コンディション次第とはいえ、千賀の方が戦力になるとメッツが考える可能性も高い。 「ジ・アスレチック」によれば、メッツの球団内で議論の的となっているのは「投げられて1、2イニングの千賀を、長いイニングを投げられる投手を差し置いてロスター入りさせるべきか」という点だ。メッツのブルペンはロングリリーフを担当できる投手が比較的少なく、ワイルドカードシリーズではレギュラーシーズンで一度も投げていない先発投手クラニックをわざわざ抜擢したほどだ。 地区シリーズのロスターは地区シリーズの第1戦当日の6日に発表される。劇的な形でワイルドカードシリーズを突破した“ミラクル・メッツ”に、千賀の力が加わることはあるだろうか。