「絵本は時間が流れない滞在時間、自由に選べる魅力」 ”猫が案内する絵本作家二人展”
RKB毎日放送
福岡県嘉麻市の美術館で、2人の絵本作家の原画などを集めた展覧会が開かれています。 年齢を問わず、絵本の魅力に触れることができるイベントです。 【画像で見る】”猫が案内する絵本作家二人展” 嘉麻市の織田廣喜美術館。 入り口の猫が描かれたのれんから一歩入ると、2人の作家の絵本の世界が広がります。 嘉麻市出身の絵本作家、石川えりこさんです。 石川えりこさん(69) 「たまたま猫を飼っているので、猫好きとか大猫ファンというわけじゃないけど、このへん歩いているので描きやすいというか、猫が登場するという感じです。」 石川さんの絵本、「ほんやねこ」では、色んな表情の猫たちが、童話の世界に導いてくれます。 石川えりこさん(69) 「いまのこどもたちとかおかあさんは、アンデルセンとか私達が小さい頃に読んだジャックと豆の木とかピノキオとか原作を知らなくて、アニメとかそれがスタートだと思ってる親御さんが多いので、イソップとかアンデルセンとかグリムとかが作った本なんだよ、ということを何かのきっかけで知ってほしいなと思って」 東京都出身の絵本作家、ささめやゆきさん。 ささめやさんも猫が主人公の作品がいくつかあります。 「あしたうちにねこがくるの」は日本絵本賞を受賞しました。ささめやゆきさん(81) 「自分のうちに明日猫が来る、どんな猫が来るか、そこのお嬢さんが妄想する、というストーリーを、石津ちひろさんが書きました。 カメレオンみたいな猫がきたらどうしようかとか、じっとして動かなかったらどうしようかとか。私は、それに合わせた原画を15枚から20枚描いたんです。」 絵本は、最後にかわいい猫が来てよかったね、で終わります。 ささめやさんは、パリやニューヨークで絵を学び、帰国後、油絵や版画を手がけました。 「ルーの来た日」では1984年ベルギードスルホフ国際版画コンクールで銀賞を受賞しました。 ささめやゆきさん(81) 「絵っていうのは、線と形と色なのね、その基本をふつうの常識的なことではみつからない、当たり前になっちゃう、当たり前じゃだめなんですよ。」