「絵本は時間が流れない滞在時間、自由に選べる魅力」 ”猫が案内する絵本作家二人展”
石川えりこさんは絵本の魅力は、自分で滞在時間が選べることだといいます。 石川えりこさん(69) 「動画だとながれていってしまう、けど絵本はそこに止まってくれてる。じっとみてしまう滞在時間が自由に選べるっていうのが絵本の魅力の一つなんじゃないかなと思ってます。」 トークイベントでは、石川えりこさんが、自分の絵本、「ボタ山であそんだころ」を朗読しました。 石川さん自身の体験から生まれた絵本です。 〈「ボタ山であそんだころ」より〉 私が生まれた町には炭坑がありましたお父さんは炭坑の仕事をしていました 家でお風呂をわかすのにも燃料として石炭をつかっていました この絵本には、1965年に237人が死亡した山野炭鉱爆発事故でのえりこさんの体験が出てきます。 〈「ボタ山であそんだころ」より〉 突然ばりばりばり、耳をつんざくような轟音がひびきました 空にはみたことのないようなヘリコプターが飛んでいきます ヘリコプターは一斉に炭坑のほうに飛んでいきます 「ボタ山であそんだころ」は、講談社の絵本文化賞を受賞したほか、海外でも高く評価されています。 しかし、発刊から今年で10年を迎えることから、出版社は、来年7月には販売を終了する予定です。 石川えりこさん(69) 「是非こどもたちに筑豊地区の歴史を知ってもらうために 1冊こどもたちに手渡してくだされば大変うれしいです。」 展覧会には、「ボタ山であそんだころ」のほか、こどもたちを主人公にした石川さんの絵本の原画も展示されています。 訪れた子供 「この顔の絵が好き」 子供の母 「初めて見た作家さんなんですけど、かわいいなと思って。絵本を探してみようかと思いました」 好きな絵本に出会えそうな絵本作家のふたり展。 9月16日(月・祝)まで嘉麻市立織田廣喜美術館で開かれています。
RKB毎日放送