「このままでは夫がダメになる」コロナ禍に地方Uターン移住に踏み切った夫婦に「起きたこと」
コロナ禍を経て私たちの仕事や暮らしは大きく変化しました。それに伴い、首都一極集中型だった人口増加にも歯止めがかかり、「地方」に視線が向けられるように。 その流れに乗って地元・栃木県にUターン移住した私、市川みさきが、移住を決めるまでの過程と1年間居住してみて感じたメリットとデメリットをレポートします。
息抜きのできないコロナ禍のリモートワーク、私たち夫婦に「降りかかった」意外な困難
地方出身の私と夫は、大学入学を機に上京。卒業後は千葉県と都内の企業に就職して、東京で出会い結婚しました。仕事や交友関係が都内で完結していた私たちは、漠然と「このまま一生、東京近郊ですごしていくんだろうな」と思っていました。 2020年にコロナが流行してからは、私も夫も千葉県市川市にある1LDKの家でリモートワークを続け、週に1~2度出勤をする日々が続きました。しかし2022年に私がフリーランスライターに転身し、完全在宅勤務になることが決まったことで、1LDKの部屋を手狭に感じるように…。さらに、収入が不安定になることに対する不安を抱え始めます。 時を同じくして、部署異動した夫の残業時間が増加。日の当たらない部屋に仕事用デスクを置き、一日中PCに張り付いているので、息抜きがうまくできていない夫の姿を目にしました。 結婚時に「楽しく暮らす」を我が家のモットーにしたにもかかわらず、今の状況ではそれが叶えられそうにありません。私たちは不安や不満の打開策として、引っ越しをして生活スタイルに変化をつけてみることに。今のワークスタイルを鑑みつつ、不安・不満を解消するために、以下の4つの条件を元に引越し先を検討し始めました。
▼引っ越し先の条件
①1時間以内で東京に通勤できる ②夫と私それぞれの仕事部屋を設けるために、3LDK以上の間取りが確保できる ③千葉県在住時よりも家賃が下がる ④リフレッシュができるように、できれば自然が多い場所 条件を踏まえ千葉や埼玉、神奈川の物件情報をシェアしあっていたある日、夫がいきなり「栃木に住んじゃうっていうのはどう?」と言い出したのです。まさかの提案に驚きつつ検討を進めると、栃木県は4つすべての条件に当てはまることに気づきました。