血生臭い展開に…松下洸平”周明”の死が"まひろ"にもたらすものとは? NHK大河ドラマ『光る君へ』第46話考察レビュー
奇跡の再会から残酷な別れ
さわ(野村麻純)の辞世の歌にあった松浦に行くまひろを、船越の津まで送り届けた周明は「松浦に行って思いを果たしたら、必ず大宰府に戻ってきてくれ。その時に話したいことがある」と告げた。その言葉にドキッとさせられた直後、刀伊の襲撃に2人は巻き込まれる。 双寿丸(伊藤健太郎)をはじめ、武者たちが駆けつけた隙に逃げる2人だが、途中で転んだまひろの手を取った瞬間、1本の矢が周明の胸を貫く。そのまま、まひろの前で倒れ込む周明。あまりの衝撃に言葉を失った。 母のちはや(国仲涼子)が目の前で殺され、無残に殺された直秀(毎熊克哉)の亡骸をただ土に埋めることしかできなかったまひろ。理不尽に命を奪われることのない世の中を作りたい。 その一心で愛する道長と一緒になる人生を泣く泣く諦め、政治で世の中を変えようとする彼を支えてきた。にもかかわらず、またもや大事な人を理不尽な形で奪われたとしたら、まひろはどうなってしまうのか。泣いても笑ってもあと2回。この物語がどういうところに着地するのかを心して見守りたい。 【著者プロフィール:苫とり子】 1995年、岡山県生まれ。東京在住。演劇経験を活かし、エンタメライターとしてReal Sound、WEBザテレビジョン、シネマズプラス等にコラムやインタビュー記事を寄稿している。
苫とり子