「100年前から親日」のトルコ軍艦9年ぶり来日 実はウクライナ軍艦もコレ!? アジア歴訪は“別の意味”あり?
来日する前にソマリア沖で海自機と訓練
トルコ海軍のアダ級コルベット「クナルアダ」(排水量2465トン)が2024年6月12日朝、東京港へ初めて入り東京国際クルーズターミナル(江東区)に接岸しました。トルコ海軍艦艇の東京寄港は、2015年に来たフリゲート「ゲディズ」以来9年ぶり。同港では駐日トルコ大使館のコルクット・ギュンゲン大使や横須賀地方総監の伊藤 弘海将らが出席して歓迎式典が開かれたほか、14日と15日には一般公開も行われました。 【艦の至る所にある横顔はダレ?】初来日! トルコ軍艦「クナルアダ」中と外をイッキ見(写真) 艦長のセルカン・ドアン中佐は入港時の会見で「日本とトルコの関係は私たちにとって非常に大切なもの。トルコを代表してクナルアダが日本を訪問できたことを光栄に思っている」と強調していました。 「クナルアダ」の日本訪問は「日本とトルコの外交関係樹立100周年」を記念する事業の一環です。4月9日にトルコのイズミルを出港した同艦は、トルコ海軍の知名度向上や国産艦艇の紹介、訪問国との関係強化を目的として、一連の航海で20か国24港に寄港する予定とのこと。往路ではサウジアラビアをはじめ、ジブチ、ソマリア、マレーシア、インドネシア、韓国などを訪問しました。また、ソマリア沖のアデン湾では海上自衛隊から派遣され、ジブチを拠点に海賊対処で行動中のP-3C哨戒機と、日トルコ親善訓練を実施しています。 前出のセルカン・ドアン艦長は「トルコ軍は日本の自衛隊と非常に強い結びつきがある。今日も海上自衛隊から様々な方が来艦されているが、日本へ向けた航海の途中では、アデン湾で自衛隊と共に訓練を行った。また、ジブチを訪問した際には同国に派遣されている自衛官の皆さんを招いて意見交換も行っている」と話していました。
広島・呉でも一般公開を予定
日本では東京のほか、串本(和歌山県)と呉(広島県)に寄港。串本(和歌山県)では、1890年9月に発生したエルトゥールル号遭難事故の犠牲者を追悼する式典に同艦乗組員が参加しています。東京を就航した後は海上自衛隊呉基地へ立ち寄る予定で、6月19日に一般公開が行われる予定です。 「私たちの航海は4か月半行われる。東京は時期的にまさにど真ん中。地中海から日本近海までの航海で、季節的なさまざまな気象状況があり、通過する国々との関係でも特別なことがあった。私たちはこの航海で学ぶことが多いと思っている」(セルカン・ドアン艦長)