アメリカ各地で「謎のドローン」が話題に…分断されたアメリカに癒しをもたらした?(海外)
ニュージャージー州で最初に目撃され、その後アメリカ全土で目撃されている謎のドローンが全米で話題になっている。 我々が宇宙船に吸い込まれてしまうということはおそらくないだろうが、想像することは楽しいものだ。 このミステリーは政治的な立場を超えて人々の関心を集めており、SNSでは多くの人が話題にしている。 多くの人はなんとなく信じている陰謀論がひとつくらいはあるものだ。理想的には、1969年の月面着陸は捏造されたのではないかというような極端ものではなく、もっと穏やかなものがいい。権威に対するちょっとした懐疑心は健全と言っていいだろう。 そのため、ニュージャージー州などアメリカ北東部上空を飛んでいる謎のドローンは、連邦政府が「心配する必要はない」と言っているにもかかわらず、我々の陰謀論的な思考を刺激する絶好のきっかけとなっている。 選挙後のこの時期、ドローンは政治的な立場を超えて人々を団結させている。みんなが「何か妙なことが起きている。政府の連中は真実をはっきり伝えていない」と共通して感じているのだ。ただし、政府の関係者が実際に我々に嘘をついているという証拠はない。 「ニュージャージーの謎のドローンー解決しよう(New Jersey Mystery Drones ー let's solve it)」というフェイスブック(Facebook)のグループには7万3000人以上のメンバーが参加しているが、そこでは地元や国の政府の対応に強く失望している感じが見られる。また普段は宇宙人を信じるかどうかといった話をしない人々も、今回のものは宇宙人なのでは、と話しているという。 私はそれが素晴らしいことだと思う。これは我々が必要としていたことだったのだ。 我々はいつの日か、政府などの公式機関の説明で真実を知ることになるかもしれない。それまでの間、ニュージャージーや他の場所で目撃されたドローンは、絶好の興味を引く対象となる。解決されない謎がコミュニティを結びつけ、人々を外に出し、新鮮な12月の空気を吸わせているのだ。 ここで断っておきたいのは、これがオーストラリアによる軍事攻撃であり、我々がオリンピックでオーストラリア代表のブレイクダンサーを嘲笑したことへの復讐ではないと100%断言することはできないということだ。あるいは宇宙人が我々の臓器を収穫しに侵略してくるわけではないとも言い切れない。 これまでのところ、明らかになっているのは、関係者がそれらがどちらの脅威でもないことに同意していることだ。アメリカ国防総省もそれらが「イランの母船からのドローン」ではないと説明している。また、他の関係者は、我々が見ているのはただの飛行機やヘリコプター、または星だとしている。 (もしあなたがその話題に関わりたくて上空を飛んでいるものを確認したいのならば、飛行機追跡アプリが役に立つだろう。) ドローンのミステリーは、分断された我々の国に癒しをもたらしている。我々は、少しバカげていて、ちょっと奇妙で、少し心配な何かに集中して注目する必要があったのだ。 説明のつかないドローンは、以下のような、人々が好む多くの要素に当てはまっている。 父親たちの大好きな趣味の小型航空機。 屋外に出て夜空を見上げること。これは洞窟壁画の時代から人類を結びつけてきた活動だ。 2つのニュース記事とウィキペディア(Wikipedia)のページを読んだだけで、その分野のアームチェアエキスパートになれるチャンス。 中小規模の町で人々と話すこと。 曖昧な陰謀、だが主に友好的で穏やかなもの。 宇宙人??? 何よりも素晴らしいのは、ドローンの目撃情報の議論が狭い地域の中でそれぞれ行われており、フェイスブック上で盛り上がっていることだ。ドローンの話題が登場する前から、フェイスブックのグループではすでに郊外の地域で起こるさまざまな出来事やニュースについて話をする中心的な場所になっていた。人々はそこでお勧めの配管工を尋ねたり、学校について不満を言ったり、活動を投稿したりしていたのだ。今ではそこで未確認の宇宙人の活動について議論している。